面積規模40㎡の居宅で、日本で最も安い賃料の町は何処か。
市場に表れたデータによれば、その町は、北海道川上郡弟子屈(てしかが)町である。
平成24年4月現在の、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が発表している賃料相場のデータの分析によれば、1LDK・2K・2DK面積40㎡の賃料の最低金額は、月額22,000円である。
その賃料の町は、弟子屈町である。
面積規模40㎡の居宅で、日本で最も安い賃料の町は弟子屈町と云うことになる。
22,000円÷40㎡=550円/㎡
1㎡当り550円である。
市場で形成されるファミリータイプの居宅賃料は、㎡当り550円が最低の賃料水準ということになる。
最高は何処かと云えば、東京港区の4,913円である。
弟子屈町の賃料が日本で一番安いといって、弟子屈町が貧しい町であるという訳ではない。
弟子屈町は、屈斜路湖、摩周湖のある町で良い町である。
人口は8,200人程度である。
土地価格は、国交省の地価公示価格によれば、住宅地(弟子屈1)「弟子屈町中央2-367-2ほか」が、㎡当り7,900円(平成24年1月1日現在)である。
この公示地は町役場に近いところにある住宅地である。
弟子屈町は、大相撲の大横綱の大鵬関の出身地でもある。
「巨人、大鵬、卵焼き」という流行語が流布し語られた人である。
昭和30年代の中頃にはやった言葉である。
私の中学から高校の頃である。
そのフレーズを作ったのは、堺屋太一氏と聞く。
弟子屈町に大鵬記念館がある。
大鵬関の数々の品物が展示してある。
私は2回ほど訪れている。
弟子屈と聞くと、この大鵬記念館と、黄色い山肌の硫黄山の硫黄の匂いの中で、地下より噴出する蒸気熱で作られた温泉卵を食べたことを思い出す。
弟子屈町のホームページを見て、驚いた。
町が移住者を募集している。
移住者に住居を提供している。
木造1Fの居宅住宅で、面積74.52㎡、賃料月額17,200円である。但し期間1年の条件がつく。
17,200円÷74.52=231円
㎡当り231円である。
私の分析した㎡当り550円どころでは無い。
もっと安く、面積も倍近い。
鑑定コラム915)「住宅家賃1㎡1,000円の市町」
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