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2434) ロシア、ウクライナ侵攻5ヶ月目

 ロシアが、ウクライナ南東部2州に傀儡政権を作り、ウクライナに侵攻して5ヶ月経った。

 戦況は、ロシア軍は、ウクライナ南東部の2州、ルガンスク州、ドネック州の他の黒海沿の地域を侵略しつつある。

 当初の侵略の理由は、南東部2州のロシア人が弾圧を受けているから、それを開放するためという名目であったが、どうもそれは虚偽であったようである。

 ロシア軍の遠距離からの長距離砲の砲弾が、ウクライナ市街地の建物を次々と破壊していく。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、欧米の各国に長距離砲の武器供与を要請しているが、アメリカが距離80qに届く長距離砲を何台か提供している程度である。

 ウクライナはジリジリとロシアに侵略されつつある。

 このウクライナとロシアの戦争によって、世界の穀物倉庫と云われるウクライナからの小麦の貨物船による輸出が、黒海を支配するロシア軍によって阻止されている。

 この影響によって小麦相場が急騰し、ウクライナからの小麦に頼るアフリカ、中近東の国々の人々が、食料難に陥っている。

 この事態を打開するために、トルコのエルドアン大統領、 国連のグテレス事務総長、ロシア代表者、ウクライナ代表者の4者が、ウクライナの小麦の貨物船の黒海安全航行を保証する条約を、2022年7月23日に締結合意した。

 世界の各国が、その合意を喜んでいた翌日、何者かが、小麦を輸出する貨物船が停泊するウクライナのオデッサ港をロケット攻撃した。

 ロシア軍は攻撃していないと発表する。

 ウクライナはロシア軍の攻撃だと主張する。アメリカの国務長官もロシア軍の攻撃であるとロシア非難する。

 世界のロシア非難に、プーチンが耐えかねたのか、25日ロシア軍は、オデッサ港攻撃を認める。理由は軍事インフラを破壊するためであると言い訳し、攻撃の正当性を主張する。

 条約を締結した翌日に、条約を破棄するごとくの行動を起こし、自分はやっていないと言い張り、翌々日には自分が行ったと渋々認めるロシアと云う国、ロシア人をどこまで信用して良いのか。ロシアに対して嫌悪感を持つ。

 ロシアのウクライナ侵攻5ヶ月目で、世界の株価は、どう動いているかと思い、日経225の世界株価を見た。

 2022年7月24日 東京21:32、ロンドン13:32、ニューヨーク05:32の時刻の株価である。

 時間差は、東京とロンドンが8時間、東京とニューヨークとは13時間差である。ロンドン、ニューヨークの方が、東京よりそれだけの時刻が遅い。

 7月24日は日曜日であり、日曜日、土曜日は株式市場は休みである事から、記載株価は7月22日の株価である。

 ウクライナ侵攻前の2022年2月23日の世界株価を1.0とすると、過去4ヶ月は下記であった。

            2022年2月23日(侵攻前日)       1.000
            2022年3月24日(1ヶ月目)               0.999
            2022年4月24日(2ヶ月目)               0.994
            2022年5月24日(3ヶ月目)               0.963
            2022年6月24日(4ヶ月目)               0.931
 ロシアがウクライナに侵攻して5ヶ月目には、世界株価は0.943となった。

 5ヶ月目の株価の割合とは、
      2022年7月24日株価÷2022年2月23日株価
の計算式で求められた割合である。

 4ヶ月目は0.931であったが、5ヶ月目は0.943となり、下げ続けていた世界株価であったが、5ヶ月目で下げ止まった現象を示した。

 世界株価で、侵攻前の株価より値上がりしている国と株価は,下記である。
      トルコ     1.247
            デンマーク   1.1089
            ポルトガル      1.086
            日本      1.055
            ノルウエー   1.004

 35ヶ国の株価のうち、上記5ヶ国の株価がロシア侵攻前の株価より上にある。日本の株価もその中にある。

 ロシアの株価は、3ヶ月目は1.036であった。4ヶ月目には1.153と大幅上昇したが、5ヶ月目は急落し、0.947となった。

 ロシアのルーブル株価の4ヶ月目から5ヶ月目の1ヶ月の下落は、
               1414.67   →    1,161.47
である。前月比0.82であり、急激な株価下落が生じている。

 世界株価で、侵攻前の株価より値下がりの大きい国は、下記である。
            ベトナム    0.795   
            オーストリア  0.802    
      イタリア    0.814      
            台湾      0.812 
            フイリッピン    0.842

 日本は1ヶ月目は1.063であった。2ヶ月目は1.025である。3ヶ月目は1.011である。4ヶ月目は1.002となった。5ヶ月目は1.055である。5ヶ月目に1.0をきるのでは無かろうかと先月では予想したが、逆に株価は上昇した。

 このことはアメリカも同じ傾向にある。アメリカの1ヶ月目は1.023であったが、2ヶ月目は1.006となる。3ヶ月目はついに1.0を割り、0.949になった。4ヶ月目は0.913であった。5ヶ月目は0.949となり、株価は上昇している。

 下記に、分析した世界株価を記す。日経225のデータによる。2022年7月24日の東京21:32の株価である。


2022年 2月23日 a 7/24b 割合b/a
国名 価格 価格  
日本 26449.61 27914.66 1.055
アメリカ 33596.61 31899.29 0.949
イギリス 7494.21 7276.37 0.971
ドイツ 14693.00 13253.68 0.902
フランス 6787.60 6216.82 0.916
スイス 11959.39 11096.12 0.928
イタリア 26043.96 21211.98 0.814
スペイン 8493.20 8051.60 0.948
オランダ 731.96 705.04 0.963
ベルギー 3959.15 3738.95 0.944
オーストリア 3668.12 2943.53 0.802
ポルトガル 5464.92 5937.10 1.086
ギリシャ 944.18 829.97 0.879
スウエーデン 2157.92 1979.70 0.917
ノルウエー 1179.84 1204.00 1.020
デンマーク 1596.92 1768.95 1.108
ロシア 1226.69 1161.47 0.947
トルコ 2017.46 2516.56 1.247
南アフリカ 75653.88 68069.58 0.900
ニュージランド 12154.07 11263.19 0.927
オーストラリア 7417.80 7011.80 0.945
韓国 2706.79 2393.14 0.884
台湾 17969.29 14949.36 0.832
中国・上海 3457.15 3269.97 0.946
香港 23520.00 20609.14 0.876
フィリッピン 7440.91 6263.39 0.842
ベトナム 1503.47 1194.76 0.795
タイ 1691.12 1552.73 0.918
マレーシア 1576.96 1465.80 0.930
シンガポール 3400.58 3181.34 0.936
インドネシア 6861.99 6886.96 1.004
インド 17092.20 16719.45 0.978
サウジ 12561.60 11987.97 0.954
UAEドバイ 3307.01 3256.96 0.985
イスラエル 1978.71 1920.20 0.970
平均     0.943


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