2013年10月の末、1年半振りにホテルニューオータニで開かれた政治家のパーティに足を運んだ。
パーティは盛況で立錐の余地が無いというとオーバーであるが、満員を越えていた。会場に入りきらずに通路にも人があふれていた。
1年半前の時には、ドイツ大使が流暢な日本語で挨拶した。
外国大使が政治家のパーティに顔を出すのかと、その時は驚いた。
今年は、外国大使は一人では無かった。
80ヶ国の大使が来賓として来ていた。
その多さに私は度肝を抜かれた。
アジアの国の大使は多くなかった。
アフリカの国の幾人かの大使が、それぞれの民族衣装で出席されていた。
その衣装の華やかさには圧倒されてしまう。
体格も大きい。
圧倒的に欧州の国々の大使が多かった。
80ヶ国の大使が壇上に並んだ姿は壮観である。
ドイツ大使は日本を離れたのか、外国大使代表として挨拶したのはハンガリー大使であった。
その日本語の上手なこと、ネイティブ日本語である。
日本人が話しているのと全く変わらない。
どうしてこの様に日本語が上手いのか驚いてしまう。
新聞、テレビを賑わしている党の幹部、現職の大臣達が次々と挨拶する。
その中の一人が、
「こんなに多くの各国大使閣下が出席されているパーティに出会ったのは初めてである。」
と祝辞の中で驚きの言葉を述べていた。
パーティ主催の国会議員も、挨拶の最後に、会場の80ヶ国の外交団がいる方に向かって、英語でおよそ5分間くらい挨拶した。
パーティに出席された大使の幾人かが、大使の自国の酒、ワイン、ブランディーを差し入れてくれていた。
大使館差入れの酒である。
その様な酒は、滅多に飲めるものでは無い。
過去に一度大使館の酒を飲み、料理を食したことがある。
それは相当昔のことである。
ある国の大使館から大使館の土地を評価してくれという仕事が舞い込んできた。
その大使館の土地は、広大な面積を有していた。
その大使館の土地の不動産鑑定評価を行ったが、そういうこともあって、その年のその国の大使主催のパーティに呼ばれ、大使館の出す酒を飲み、料理を食べることが出来た。
評価した土地には、現在超高級マンションが建っている。
大使館の酒はそれ以来である。
パーティ会場中央テーブルの料理などよりも、私は、各国大使館差入れのワイン、ブランディーを、国名を確かめながらゆっくりと味わった。
ワイン、ブランディーをグラスに注ぐホテルのボーイには、少しで良いと量を制止ながら。
政治パーティを開いた国会議員ょ、立派な政治家になってくれ。
鑑定コラム860)「政治家のパーティに出て」
▲