2016年1月29日の午後、日本銀行の黒田総裁は、日銀の口座預金にマイナス0.1%の金利を課すと発表した。
これを受けて、東京証券取引所の株価は暴騰した。
日銀のマイナス金利導入は、日本の金融政策であり、日本の株価には当然影響するであろうが、アメリカには、それは関係ないであろうと私は思っていたが、アメリカ・ニューヨーク証券取引所のダウ工業平均株価に大きな影響を与えていることを知って驚いている。
ロイター通信は、2016年1月30日 09:02発で、次のごとく発信している。
「(1月29日の)米国株式市場は、大巾続伸で取引を終えた。日銀による予想外のマイナス金利導入で市場心理が好転した。」
ダウ工業平均株価は、前日比396.66ドル高の16,466.30ドルで29日の取引を終えたと伝える。
ウォールストリート・ジャーナルは、2016年1月30日 09:00発で、次のごとく伝える。
「29日の米国株式相場は大巾続伸し、値動きの激しかった1ヶ月を締めくくった。日本銀行が予想外のマイナス金利導入を決めたことが追い風となった。」
ブルームバーグは、2016年1月30日 07:36発として、次のごとく伝える。
「29日の米株式相場は続伸、マイクロソフトの決算が予想を上回ったことや日本銀行が追加の景気刺激策に踏み切ったことが買いを誘い、約4ヶ月振りの大巾高となった。」
上記のごとくアメリカの通信会社が、日銀のマイナス金利政策の発表が、ニューヨーク株式市場に大きな影響を与えたことを伝える。
では、国内のNHKは、このニューヨーク株式市場の動きをどの様に伝えたのか。
2016年1月30日 06:37発で、NHKは、ヘッドラインを「NYダウ 400ドル近く上昇 日銀のマイナス金利導入で」として、次のごとく伝える。
「29日のニューヨーク株式市場は、日銀が金融機関から預かっている当座預金にマイナス金利を導入する新たな金融緩和策に踏み切ったことを受けて、不安定な動きを続ける金融市場が落ち着きを取り戻すという期待感が広がりました。このため、幅広い銘柄に買い注文が集まりダウ平均株価は、前日より396ドル66セント高い1万6466ドル30セントで取り引きを終えました。400ドル近い上昇幅は、終値としてはことしに入って最大となります。」
日銀のマイナス金利導入政策の発表は、アメリカの株式に大きな影響を与えたようである。
鑑定コラム1442)「期間1年、2年、3年、4年国債はマイナス金利となっている」
鑑定コラム1443)「日銀がマイナス金利政策を発表」
▲