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帝国ホテル本社室料と都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)事務所賃料の変動を分析してみた。
分析結果は、都心5区事務所賃料は、帝国ホテル本社室料の上昇変動より、3年遅れで上昇していると分かった。
都心5区事務所賃料は、不動産仲介及び不動産情報会社の三鬼商事株式会社発表の各年3月の賃料(坪当り円)を採用する。
帝国ホテル本社室料は、帝国ホテルの有価証券報告書より算出若しくは帝国ホテル発表の客室1室料金を使用する。平成21年(2009年)3月以降の分析とする。
両者の価格一覧は、下記である。
各年3月 帝国ホテル本社室料 都心5区事務所賃料
2009年 32,600円 20,995円
2010年 28,400円 18,084円
2011年 25,700円 17,338円
2012年 26,300円 16,573円
2013年 28,487円 16,302円
2014年 28,405円 16,109円
2015年 30,658円 16,944円
2016年 34,357円 17,730円
左縦軸に帝国ホテル本社1室料金、右側縦軸に都心5区事務所賃料をとって、図示したのが下図のグラフである。
両価格・賃料が最低になった時期は、
帝国ホテル本社室料 2011年3月
都心5区事務所賃料 2014年3月
である。
2014年−2011年=3年
都心5区事務所賃料の上昇変動は、帝国ホテル本社室料の上昇変動より3年遅れている。
賃料は、地価の変動より遅れて変動する性質を持っている。
これを賃料の遅行性或いは粘着性という。
そのことについては、幾つかの鑑定コラムの記事に書いている。
ホテル料金は土地価格では無い。
ホテル料金は景気に敏感に反応する。
土地価格も景気に反応して動いている。
この面から考えれば、ホテル料金と土地価格とは、その時点の景気を反映して形成されていると考えてもよい。
とすれば、ホテル料金に対して賃料の遅行性は、土地価格に対すると同様に存在してもよいと判断出来よう。
賃料の遅行性は、データ分析から、ホテル料金の間にも存在すると分かった。
都心5区事務所賃料と帝国ホテル本社室料の間には、3年遅れという賃料の遅行性が認められると分かった。
3年遅れと云うことがわかったことは、一つの発見であり、進歩と私は思う。
鑑定コラム1513)「帝国ホテルの1室料金は34,357円(平成28年3月)」
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