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2376) 関門橋を喫茶店から眺めて  

 2022年1月の下旬、北九州市の門司に行って来た。

 門司にある倉庫の鑑定評価で、久しぶりに門司港を訪れた。

 新型コロナウイルス感染拡大の中での東京からの移動である。羽田から福岡への飛行機はガラガラである。

 博多から小倉までの新幹線はこれまたガラガラである。小倉から鑑定評価依頼者の会社の門司支店まではタクシーで行き、現地の案内を受けた。

 評価物件は門司港近くにある倉庫であった。10年前程に来た時は、レトロ調の街づくりの最中であったが、それがほぼ出来上がったのか、レトロの雰囲気の町になっていた。

 古い倉庫の建物と複雑になって使用されている建物敷地をぐるりと回って、現地調査は終えた。

 現地調査までは評価依頼者の案内があるが、それ以後は、私の鑑定評価の不動産に関する道路、下水道、都市計画用途等役所への調査である。

 現地案内をして下さった支店長は、門司港駅まで車で送って下さった。

 役所での調査にかかる前に、現地調査を終えたこともあり、一休みしょうと喫茶店を捜した。

 門司港駅近くの海の見える喫茶店に入った。喫茶店は、客がちらほらで、多くの席は空いていた。門司港を訪れる観光客はかなり少ない様だ。

 新型コロナウイルス感染拡大は、日本のあちこちに多大に影響を与えているようだ。

 海の見える窓側のカウンター席でコーヒーをと思い、席をとった。

 カウンター席からは、思いもかけず、窓右側に、近くでも無いがそれ程遠くでもなく、下関と門司を結ぶ高速自動車道路の関門橋が見えた。

 関門海峡の上空高く掛かる関門橋の高速道路を走る車は、速く、瞬く間に姿を消す。

 関門橋は、吊り橋型の大きな橋である。

 1つの仕事を終えて、ホッとした気持ちで、海峡をせかせかと動かず、のろまと思いたくなる程ゆっくりと進行している大きな貨物船と、全く動かぬ高く頑丈な吊り橋を見ていると、何故か、心安まる風景であった。

 そこで、現地立合で評価物件の土地建物を多く撮ったデジタルカメラを取り出し、パチリと喫茶店の窓から見える関門橋の風景を撮った。下記の写真である。関門海峡は狭い。対岸の下関市の海峡沿いに建つビル建物が目に入る。




関門橋



 倉庫の評価であり、積算価格の他に、貸倉庫を想定して収益価格を求めなければならない。

 倉庫賃料の変動率はどれ程であろうかと思い調べて見た。

 日本銀行が、企業向けサービス価格指数を発表しており、その中に倉庫賃料指数を発表している。
 
 同指数は毎月発表されているが、四半期ごとの指数を記すと次の通りである。(2015年=100)


四半期 倉庫賃貸料指数
2016年01月 100.2
2016年04月 100.6
2016年07月 100.7
2016年10月 100.8
2017年01月 99.9
2017年04月 100.8
2017年07月 100.3
2017年10月 101
2018年01月 101
2018年04月 101.1
2018年07月 101.2
2018年10月 101.2
2019年01月 101.2
2019年04月 101.3
2019年07月 101.3
2019年10月 103.3
2020年01月 103.5
2020年04月 103.5
2020年07月 103.6
2020年10月 103.9
2021年01月 104
2021年04月 104.4
2021年07月 104.5
2021年10月 104.8
2022年01月 104.9


 上記指数をグラフにすると、下図である。




倉庫賃料指数推移




 倉庫賃貸料は少しずつ値上がりしている。


  鑑定コラム2377)「事務所賃料指数と倉庫指数の関係」


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