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2514) 桐蔭横浜大学サッカー部出身 山根視来君 日本代表ワールドカップに出場

 現在、2022年FIFAワールドカップ・カタール大会が、カタールのドーハで開かれている。

 日本代表もカタール大会に出場している。

 世界各地域の予選を3年掛けて勝ち抜いてきた出場32ヶ国代表チームを8つのグループに分け、各グループ4チームでグループ戦を行い、その上位2チームが決勝トーナメントに進むという試合形式である。

 日本はE組になり、スペイン、ドイツ、コスタリカ、日本の4ヶ国のグループになった。

 グループ構成国名が分かった時、「死のグループ」と云われた。

 過去優勝経験があり、サッカー王国と云われるスペイン、ドイツと同じグループでは、そこで上位2位を確保することは、ほぼ不可能と囁かれた。

 私も、そう思いながら、11月23日試合開始28時というおかしな報道の時間 に行われた第1試合のドイツ−日本戦を観た。

 前半ゴールキーパの反則でPKとなり、1点を失った時、これでもう日本は負けと思った。

 しかし、後半は、堂安選手や浅野選手、三笘薫選手といった攻撃的な選手を次々と投入され、前半の試合とは内容が異なった動きの展開を始めた。

 引き気味の前半とは反対に積極的に前にでて、相手ボールへのプレスを強くし、ボール奪取に動き回り始めた。そして30分にゴール前のこぼれ球を堂安選手が押し込んで同点に追いついた。

 そして38分に、後方からのロングパスをFWの浅野拓磨選手が足で受け止め、そのまま相手デフェンダと一対一で競り合いながらドリブルでゴール近くまで持ち込み、キーパーとゴールポストの間を抜ける隙間へ右足でシュートを放ち、ゴールを決めた。

 見事なゴールであった。今大会のゴールシュート10傑の1つに入るシュートになるのでは無かろうかと私は思う。

 日本は勝ち越した。これを堪え忍べば、ドイツに勝てる。日本選手頑張れとテレビの前で応援した。追加されたエデイションタイムが甚だ長く感じられた。

 後5分で再びドーハの悲劇が起こるのでは無いかと、マイナスのことばかりが脳裏をかすめ試合を見つめた。笛はまだなのか。長いのでは無いのかと云うことばかり考える。

 笛が鳴る。

 試合は終わった。日本は、初めて強い強いドイツに勝った。

 1960年、東京オリンピック出場の為のサッカー指導者として、ドイツ人のデットマール・クラマー氏が、日本にやって来た。

 日本代表チームのコーチとなって、未だ技術レベルの低い代表選手に基礎から徹底的にサッカーを指導した。クラマー氏は、日本サッカーの礎を築いてくれた人である。

 クラマー氏の指導振りを新聞、テレビで、私は若い頃観た事を思いだす。

 それから62年、日本代表はクラマー氏の母国のドイツに勝った。クラマー氏は、天国で日本代表の成長を喜んでいるのでは無かろうか。

 第2戦、コスタリカ戦に、桐蔭横浜大学サッカー部出身の山根視来(やまねみき)君がディフェンダーで先発出場した。

 まさか私が教官として籍を置いている桐蔭横浜大学出身者が、ワールドカップの日本代表選手に選ばれるとは夢にも思わなかった。

 Jリーグの川崎フロンターレでディフェンダーのポジションを守っている山根選手が桐蔭横浜大学サッカー部出身とは全く知らなかった。

 大学へ講義に行き、見あげた校舎の外壁に張り出されている大きな祝福の幕によって、私は知った。

 下記の写真である。



山根視来



 写真はクリックすると大きくなります。

 コスタリカ戦は、日本は負けてしまった。残念であった。

 引き分け狙いなのか攻めようとしない日本のゲーム作戦か知らないが、自陣でボール回しをしていては、守備陣の負担は強くなるばかりである。守備陣で日本代表選手としてピッチに立った山根選手よくやった。

 ワールドカップ出場を祝う。おめでとう。

 コスタリカに負けたことから、第1試合のドイツに勝てたのは、たまたま運が良かっただけで、これで日本はリーグ戦で敗退かとまたまた弱きの気持ちが強くなる。

 弱きの気持ちが強くなるのは仕方無かろう。次戦で戦うスペインに今迄勝ったことが無いのだから。

 半端あきらめながらリーグ戦最後の試合であるスペイン戦を見ていた。

 前半、早々11分、スペイン選手のヘッディンクであっと云う間に点を入れられてしまった。

 これでは何点取られることか、負けることを予想して見ていたが、前半は、この1点で何とかスペインの攻撃を凌いだ。

 よし、前半1点で抑えたのであるから、後半1点は取れるかもしれないと希望を持つように自身なっていた。

 後半は前半と同じサッカーをやっていては負けることはわかりきっていることから、闘い方を変えて攻撃的にするのでは無かろうか。ドイツ戦と同じくと思いながら後半戦を見ていた。

 もし1点が入れば、日本代表にも得点出来る力があると云うことを示すことから、面白くなると思っていた。

 後半は、MFの久保建央に変わり堂安律、同じくDFの長友佑都に変わりMFの三笘薫が入った。

 そして、ゲームは攻撃的になった。

 後半3分、堂安律選手が、ドリブルしてペナルテイエリア近くまで相手選手をかわして持ち込み、ペナルティーエリアの外から得意の左足を振り抜くと、ボールは弾丸のごとくゴールネットを揺さぶった。同点に追いついた。

 そしてその3分後、後方のMF伊東純也がペナルティエリア右からグラウンダーのクロスボールを前に強く送る。

 一人FWの前田大然が飛び込み、そのボールを追ったが足が届かなかった。少し遅れて同ボールを追っていた三苫は、ラインを割っているかのごとく見えるボールをギリギリのところで捉え、ボールを折り返すと、これに田中碧が合わせてゴールインした。

 三笘の足のボールタッチは、ゴールライン内側のテレビカメラで見るとボールの地面の着く個所は、ゴールラインを越えている。

 レフリーは、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)を要求した。

 VARはおよそ2分ほどの時間が係った。長い時間に感じられた。

 VARの上からのカメラ映像で見ると、三苫選手のボールタッチのボールは、ラインの1ミリ程度上にあり、サッカーボール全部がラインアウトしていないと分かった。

 結果は、ボールはゴールラインを割っていなく、三苫選手のボールの折り返しはセーフとなり、田中碧のゴールは認められた。

 日本逆転である。

 スペインは同点にしょうと猛攻してくるが、日本代表選手は耐えた。

 そして笛は鳴った。日本はスペインに勝った。

 ドイツ、スペインに勝つという日本サッカー史上初めてのことを、2022年ワールドカップ日本代表選手はやってのげてくれた。

 日本代表チームは、グループリーグE組1位の成績で、16チームによる決勝トーナメントに行くことになった。グループ1位での決勝トーナメント進出は勿論初めてである。

 三苫選手のアシストの折り返しボールの判定は、サッカー史上に残ることになるであろう。

 そしてそのことは、世界の多くの人に、サツカーボールがラインの内か外かは、ボールを上からの水平投影で判断するものであると云うことを知らしめた。

 翌日の毎日新聞ウエブ2022年12月3日 04:30は、「サッカーの競技規則では「グラウンド上または空中で、ボールがゴールラインまたはタッチラインを完全に越えた」時は、プレーが途切れる「アウトオブプレー」となると定めている。」と伝える。

 そして同毎日新聞ウエブは、次のごとくの記事を載せていた。

 「国際サッカー連盟(FIFA)は2日(日本時間3日)、ワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組の日本―スペイン戦で田中碧の決勝点につながった三笘薫の折り返しのパスについて、主審の判定を映像で補助する「ビデオ・アシスタント・レフェリー」(VAR)による確認で、プレーが途切れる「アウトオブプレー」ではなかったとの見解を明らかにした。」

 2022年FIFAワルードカップ・カタール大会の日本代表は下記の選手である。

  監督  森保 一
 GK    川島 永嗣    権田 修一   シュミット・ダニエル

 DF 長友 佑都 吉田 麻也 酒井 宏樹 谷口 彰悟 山根 視来 板倉 滉 冨安 健洋 伊藤 洋輝
 MF 柴崎 岳 遠藤 航 伊東 純也 南野 拓実 守田 英正 鎌田 大地 相馬 勇紀 三笘 薫 堂安 律 田中 碧 久保 建英
 FW 浅野 拓磨 前田 大然 町野 修斗 上田 綺世


 山根視来君、一試合しか出場出来なかったが、その悔しさを4年後に喜びに変えるように頑張れ。


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