産業再生機構が企業再建を行っていたカネボウを、花王を中心とする企業連合が買収することに決着した。
買収価格は約4400億円と新聞各紙は報じる。
2005年12月20日の日本経済新聞は、カネボウ買収について花王社長の尾崎元規氏へのインタビュー記事を載せている。
尾崎花王社長は、カネボウ化粧品を取得することによる「カネボウブランド」と花王の「ソフィーナ」ブランド、共同配送などのシナジー効果を説明する。
そしてカネボウ化粧品の独立性も強調する。買収に伴うカネボウ化粧品従業員の反発も、心情的には理解できるという。
その日経記事によれば、尾崎花王社長は買収金額は約4100億円と明らかにした。
カネボウ売却には数度に渡り入札が行われ、複数の企業が連合を組み、それらいくつかの企業連合が再建計画案を提示して応札した。
最後に、産業再生機構が、提出されたカネボウの再建計画案のうち最も優れているものとして採用したのが花王グループのものであり、売却の相手先として花王グループと決定した。
花王グループとは、実業会社の花王と3つのファンド会社(アドバンテージパートナーズ、MKSパートナーズ、ユニゾン・キャピタル)の企業連合である。
カネボウを購入する企業グループとして手を挙げた企業の多くは、ファンド会社や商社を中心にした企業連合であった。
ファンド会社が、4000億円を超える企業買収に手を挙げる様になったのである。
5年前に誰がファンド会社がここまでの力をつけるか予想出来たであろうか。
ファンド会社の存在すら知らなかったのが大半であろう。
ファンド会社は、企業再建には勿論手を貸すが、いずれは売却して利益を得ることを目的とする。
産業再生機構は、そうした企業再建の姿勢をカネボウの再建に持ち込むことを嫌った。
花王が実業会社であるということが、産業再生機構の心証を良くしたのであろうと推測するが、花王のカネボウの買収目的はカネボウの本体では無く、ねらいはカネボウ化粧品の事業部門の獲得である。
それ故、カネボウの本体は3つのファンド会社が再建に携わることになった。 花王は、カネボウ化粧品の事業部門を取得することになった。
これで、花王が今後の企業経営戦略の柱の一つとして狙っていた「化粧品事業」の柱が出来た。
先に買収したモルトン・ブラウンの買収が、カネボウ化粧品を買収することによって生きてくる。
花王のホームページ(2005年12月6日)によれば、カネボウ化粧品の取得価格は、
産業再生機構からの取得部分 263,401百万円
カネボウ本体を取得する3ファンド会社からの取得部分
15,624百万円
計 279,025百万円
である。
2005年第3四半期 2005年再生計画
売上高 155,558 196,548
償却前営業利益 13,754 18,123
年月日 譲渡事業 譲渡先 2005年6月01日 綿・合繊事業 K・Bセーレン 2005年6月15日 高分子PET樹脂事業 日本リサイクリング 2005年7月25日 カネボウビジョンシステム 第一実業 2005年7月29日 カネボウ物流会社 階Cロジステックス 2005年8月31日 潟Gルビー アサヒビール鰍ニCBC 2005年9月15日 A-PETシート・機能性樹脂事業 三菱化成 2005年10月06日 カネボウ菊池電子梶@ 現経営陣にMBO 2005年11月30日 カネボウストッキング梶@ 福助 2005年12月09日 椎茸事業 和歌山シイタケ企業組合 2005年12月14日 カネボウサンディージェーム梶@潟宴Cカと潟fサント