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2919)銀座7・8丁目の2階以上のバー等店舗賃料と経年減価 2025年11月


1.はじめに

 東京銀座の7丁目・8丁目に所在する2階以上にあるバー等店舗の賃料はどれ程しているかと思い分析して見た。

 ついでに、銀座の店舗ビルも古くなっているのが多くなっているから、賃料と建物経年の関係を分析して見た。

 データは2025年11月1日現在の、不動産情報会社であるアットホーム掲載の募集中のデータによった。

2.賃貸事例の一覧

 データの一覧は、下記である。

所在 税込月額賃料 円 月額賃料 面積 u 賃料単価 円/u 駅徒歩分 築年 経年
1 銀座7-3 266200 242000 36.36 6656 新橋3分 1972 53
2 銀座7-4 352000 320000 75.34 4247 東銀座3分 1980 45
3 銀座7-2 550000 500000 79.34 6302 銀座6分 1960 65
4 銀座7-11 874225 794750 105.10 7562 銀座5分 2025 1
5 銀座7-11 874500 795000 105.13 7562 銀座5分 2025 1
6 銀座7-2 924000 840000 111.07 7563 銀座4分 1986 39
7 銀座7-13 3403950 3094500 341.00 9075 東銀座5分 2016 9
8 銀座8-12 165000 150000 29.75 5042 新橋4分 1961 64
9 銀座8-11 379896 345360 47.57 7260 新橋4分 1973 52
10 銀座8-15 536200 487455 64.46 7562 新橋6分 1982 43
11 銀座8-10 802900 729909 86.19 8469 新橋6分 2012 13

 最寄り駅の銀座、新橋、東銀座駅徒歩分の平均は、4.6分である。
 賃貸面積の平均は、98.30uである。
 賃貸料の平均は、u当り7,027円である。
 建物経年の平均は、35.0年である。

3.賃貸事例のデータ化

 データを重回帰分析で分析するため、下記のごとく賃貸事例をデータ化する。

    Y : 賃貸料 円/u 
    X1 : 駅徒歩分
    X2 : 駅ダミー化
          銀座駅  1     
                    新橋駅  2
          東銀座駅 3
    X3 :  丁目ダミー化
          銀座7丁目 1
          銀座8丁目 2
    X4 : 面積 u
    X5 : 経年

 上記賃貸事例をデータ化すると、下記である。

所在 賃料 駅徒歩分 丁目 面積 経年
    X1 X2 X3 X4 X5
1 銀座7-3 6656 3 2 1 36.36 53
2 銀座7-4 4247 3 3 1 75.34 45
3 銀座7-2 6302 6 1 1 79.34 65
4 銀座7-11 7562 5 1 1 105.1 1
5 銀座7-11 7562 5 1 1 105.13 1
6 銀座7-2 7563 4 1 1 111.07 39
7 銀座7-13 9075 5 3 1 341 9
8 銀座8-12 5042 4 2 2 29.75 64
9 銀座8-11 7260 4 2 2 47.57 52
10 銀座8-15 7562 6 2 2 64.46 43
11 銀座8-10 8469 6 2 2 86.19 13

4.重回帰式

 上記データ化したYとX1〜X5の関係式を求めると、下記である。

Y=6,088.89+17.19X1−858.71X2+1352.89X3+12.23X4−18.20X5
重相関係数 0.85

 重相関係数が0.85と高いことから、上記重回帰式の信頼度は高いと判断出来る。

5.重回帰式の数値の説明

@ 駅徒歩分(X1)

 一般的には駅に近い程、賃料は高くなる。駅から遠ざかると賃料は安くなる現象を示す。

 銀座、新橋、東銀座駅勢圏のバー等店舗は、平均徒歩分4.6分と云う要因の中では、店舗、ビルの知名度の方が優先し、駅距離は関係しないようである。

A 駅別の賃料影響(X2)

 銀座駅勢圏賃料が一番高く、新橋、東銀座の順に、賃料は安くなっている。

 新橋駅は銀座駅よりu当り−858.71円安く、東銀座駅はその倍安くなる。

B 銀座8丁目の方が、7丁目より賃料は高い(X3)

 銀座7丁目と8丁目とでは、賃料がどちらが高いのか。この事に付いては8丁目の方が7丁目より、u当り1352.89円高い。

C 面積について(X4)

 面積は規模大になるほど賃料は高くなるが、その金額はu当り+12.23円であり、余り大きな賃料形成要因にはなっていない。

D 建物経年について(X5)

 建物が古い程、賃料は安くなる傾向を持つが、銀座のバー等建物の場合は、経年1年につき賃料はu当り−18.20円安くなるという結果であり、古くても高い賃料が得られるようである。

6.経年と賃料の関係分析

 上記重回帰分析のX1からX4の値を下記とする。
    Y : 賃貸料 円/u。
    X1 : 駅徒歩分 平均値の4.6分採用する。
    X2 : 駅は銀座駅とし、ダミー値は1とする。
    X3 : 銀座7丁目とし、ダミー値は1とする。
    X4 : 面積は、平均の98.30uとする。

 上記条件値として、X5 の経年の年数を重回帰式に代入して、各年の賃料を求めると、下記である。

年数 賃料 円/u 評点   年数 賃料 円/u 評点
1 7855.983 108.6   36 7218.983 99.7
2 7837.783 108.3   37 7200.783 99.5
3 7819.583 108   38 7182.583 99.2
4 7801.383 107.8   39 7164.383 99
5 7783.183 107.5   40 7146.183 98.7
6 7764.983 107.3   41 7127.983 98.5
7 7746.783 107   42 7109.783 98.2
8 7728.583 106.8   43 7091.583 98
9 7710.383 106.5   44 7073.383 97.7
10 7692.183 106.3   45 7055.183 97.5
11 7673.983 106   46 7036.983 97.2
12 7655.783 105.8   47 7018.783 97
13 7637.583 105.5   48 7000.583 96.7
14 7619.383 105.3   49 6982.383 96.5
15 7601.183 105   50 6964.183 96.2
16 7582.983 104.8   51 6945.983 96
17 7564.783 104.5   52 6927.783 95.7
18 7546.583 104.3   53 6909.583 95.5
19 7528.383 104   54 6891.383 95.2
20 7510.183 103.8   55 6873.183 95
21 7491.983 103.5   56 6854.983 94.7
22 7473.783 103.3   57 6836.783 94.5
23 7455.583 103   58 6818.583 94.2
24 7437.383 102.8   59 6800.383 94
25 7419.183 102.5   60 6782.183 93.7
26 7400.983 102.3   61 6763.983 93.5
27 7382.783 102   62 6745.783 93.2
28 7364.583 101.8   63 6727.583 93
29 7346.383 101.5   64 6709.383 92.7
30 7328.183 101.3   65 6691.183 92.5
31 7309.983 101   66 6672.983 92.2
32 7291.783 100.8   67 6654.783 92
33 7273.583 100.5   68 6636.583 91.7
34 7255.383 100.3   69 6618.383 91.4
35 7237.183 100   70 6600.183 91.2


 経年35年の建物のバー等店舗賃料の評点を100とすると、新築及び築70年の建物の要因による店舗賃料の評点は、
         新築    108.6
                  築35年      100.0
                  築70年       91.2
である。

 築70年で経年修正率は、
       (108.6-100)+(100-91.2)=17.4
である。

 10年当りに換算すれば、
       17.4÷7=2.4857≒2.5
±2.5%の修正率である。

 建物の経年による賃料修正率は、どの位なのか論理的分析で立証された。

 但し、これは、銀座及びその周辺のバー等店舗の建物賃料に云えるものであり、他の地域の事務所・住居等の用途の建物の経年修正は、又、別の修正率では無かろうかと推測される。


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