○鑑定コラム
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日本銀行が、2009年10月〜12月(2009年第4四半期)の日本国内銀行の新規貸出額を発表した。
それによれば、2009年第4四半期の不動産業と全産業への国内銀行の新規貸出額は、下記の通りである。
不動産業 14,435億円
全産業 69,587億円
(数値は発表時の暫定値であり、後日確定値として変更される場合があります。以下同じ)
全産業の新規貸出額に占める不動産業貸出額の割合は、
14,435億円
────── =0.188
69,587億円
である。20%を切った。
2009年1年間の不動産業の新規貸出額は、下記の通りである。
2009年1月〜3月 23,227億円
2009年4月〜6月 13,931億円
2009年7月〜9月 17,994億円
2009年10月〜12月 14,435億円
計 69,587億円
6.9兆円である。
2008年1年間の不動産業の新規貸出額は、84,072億円であったから、この1年間の貸出額減は、
69,587億円−84,072億円=▲14,485億円
である。減額金額は直近1四半期分とほぼ同じ金額である。
率にすると、
69,587億円
─────── = 0.828
84,072億円
17.2%減である。
各年の不動産業の新規貸出額を記すと、次の通りである。
2006年 91,591億円
2007年 100,859億円
2008年 84,072億円
2009年 69,587億円
著しい不動産業への銀行の貸出の減少である。激しい金融の締め付けと云った方が良いかもしれない。
不動産の価格は、銀行融資が継続的に増加傾向に続かなければ、価格上昇しないことが、過去の土地価格と銀行融資金額の関係分析より立証されていることから、1年間で1.4兆円という巨額の不動産業への貸出減がなされていることから考えれば、土地価格の上昇は、ここ当分とても見込めないと思われる。
2007年に不動産業は10兆円を借入れした。
借入金はいずれ返さなければならない。
追加融資が途絶えた場合、借入金の返済に困り、取得したビル、土地の換金による投げ売りが、益々、市場に出てくるのではなかろうか。
鑑定コラム515)「2008年の不動産業新規融資額8.4兆円」
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