○鑑定コラム
フレーム表示されていない場合はこちらへ
トップページ
田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ
前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ
2013年3月3日の日本経済新聞が面白い記事を載せていた。
独立行政法人都市再生機構(UR)の賃貸している団地の屋根を、三菱地所レジデンスが借りて、そこに太陽光発電パネルを設置し、発電するという。
その屋根の年間借賃が350万円と報じていた。
具体的な内容は、下記である。
場所 町田市「ニュータウン小山田桜台」
棟数 25棟
屋根面積 8,200u
投下資本 3億円
出力 880kw
屋根の借賃 年間350万円
これより屋根のu当りの借賃を計算すると、
3,500,000円
────── ≒ 427円/u
8,200u
427円÷12≒36円/u
36円である。
町田の「ニュータウン小山田桜台」の賃料がどれ程かわからないが、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が発表している1LDK・2K・2DK(面積40u)賃貸募集賃料は、平成24年10月では、町田の賃料はu当り1,565円である。(鑑定コラム968「東京の住宅家賃は横ばい(平成24年10月)」)
36円
───── ≒0.023
1,565円
家賃に対する屋根の借賃割合は、2.3%ということか。
投下資本に対する利益率を計算してみる。
三菱地所レジデンスは、投下資本を20年で回収すると云っている。
1/20=0.05
投下資本利益率は5.0%である。
年間回収利益は、
300,000,000円×0.05=15,000,000円
である。
この金額は営業利益である。
売上高を計算してみる。
発電有効率を11%とする。
1kw42円の再生エネルギー買い取りとする。
年間売買量は、
880kw×24時間×0.11×365日=847,968kw/年間
である。
売上高は、
42円×847,968kw=35,614,656円≒35,600,000円
3560万円である。
営業利益率は、
15,000,000円
─────── ≒0.42
35,600,000円
である。
経費率は、
1-0.42=0.58
58%である。
太陽光発電事業の経費率はどれ程であろうかと疑問に思っていたが、それは58%と分かった。
売上高に占める屋根賃借料の割合は、
3,500,000円
──────── ≒ 0.098
35,600,000円
9.8%である。
約10%と言うことか。
飲食店の家賃割合に似ている割合だ。
屋根1u当りの売上高は、
35,600,000円
───── ≒ 4,341円
8,200u
である。
屋根1u当りの出力は、
880kw
───── ≒ 0.107kw
8,200u
である。
屋根1u当りの工事費は、
300,000,000
───── = 36,600円
8,200u
である。
1kw当りの工事費は、
300,000,000
───── = 341,000円
880
である。
まとめると下記である。
・屋根1u当り借賃は36円
・屋根1u当りの借賃は1u当り家賃の2.3%
・投下資本利益率は5.0%
・投下資本回収年は20年
・営業利益率は42%
・経費率は58%
・屋根1u当り売上高は4,341円
・屋根1u当りの出力は0.107kw
・屋根1u当り工事費は36,600円
・1kw当りの工事費は341,000円
鑑定コラム968)「東京の住宅家賃は横ばい(平成24年10月)」
鑑定コラム914)「ゴルフ場が太陽光発電畑に」
鑑定コラム1209)「太陽光発電の屋根貸付料はu231円(年間)」
▲
フレーム表示されていない場合はこちらへ
トップページ
前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ