大阪に行って来た。
社団法人大阪府不動産鑑定士協会法務委員会主催の研修会の講演の講師として話をして来た。
2013年3月15日(金)、開催場所は、大阪市中央区本町1丁目にある大阪産業創造館であった。
15日午後より、前半は大阪弁護士会副会長である弁護士の「裁判実務における不動産鑑定評価の役割」という課題の話である。
午後3時〜4時半の1時間半が、私の担当であった。
課題は、「継続賃料の落とし穴」といういささか挑発的な課題であった。
落とし穴などあるのかと思う人、或いは自分の鑑定は正しく間違っていないと思って反発する人もいるであろうが、それが多くの賃料の鑑定書を見ていると、同じところで見事に同じ間違いを犯しているのである。いわゆる落とし穴に落っこちている。
私もかって陥って失敗した経験内容を中心にして、具体的に15点ほど採りあげて話した。実際は最後の方は、駆け足も駆け足、猛スピードの内容になってしまった。
時間がなくなって、いつもの講演で引き起こす現象である。
会場には多くの不動産鑑定士の方が参加されていた。
最後の方は、じっくりと話す事が出来なくて、参加者に申し分け無い。
「賃料評価の落とし穴」とはいえ、話の内容の大部は、鑑定コラムに記してある事柄である。
鑑定コラムを読んでいる人にとっては、「何だコラム記事と一緒ではないのか」という失望感を抱かせたかもしれない。
鑑定コラムに書かれていない内容のものも話した。
トップの話は、私が桐蔭横浜大学の法学部での講義が始まる4月の最初に、学生に話す内容のものであった。
「所有権と価格は表裏一体」という話である。
そして大阪の講演において、初めて公に発表した話もあった。
それは、「公表されているJリートの利回りは、家賃評価の期待利回りには使え無い」という内容のものであった。
これについては、後日、いつか鑑定コラムに記事として発表したい。
定期借地権の地代評価の実例も、敢えて発表した。
定期借地権の地代の具体的求め方について、戸惑っている人にとっては、具体的求め方の参考になるのではなかろうかと思う。
講演終了後、主催した法務委員会の方々と食い道楽の大阪の料理と美味しい酒を飲みながら、楽しい一時を過ごすことが出来た。
大阪府不動産鑑定士協会法務委員会の人々、そして私の話を熱心に聞いて下さった大阪の不動産鑑定士の方々に感謝する。
鑑定コラム220)「鑑定協会四国会での賃料の講演」
鑑定コラム302)「静岡県不動産鑑定士協会での講演」
鑑定コラム309)「山形天童ホテルでの東北会連合会の講演」
鑑定コラム691)「茨城県の不動産鑑定士は勉強熱心だ」
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