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1136)熊本の宿泊トップシーズンは5月

 観光庁が発表している各都市の宿泊所の客室稼働率を調べてみた。

 幾つかの都市の各月客室稼働率について述べる。
 平成25年6月直前1年間のデータによる分析である。
 札幌、盛岡、横浜、長野、奈良、山口、徳島、佐賀、熊本の各市の分析である。下記である。単位は%である。

 
 
  札幌市 盛岡市 横浜市 長野市 奈良市 山口市 徳島市 佐賀市 熊本市
平成24年7月 80.0 74.3 74.2 69.3 49.9 54.9 75.1 61.6 58.8
8月 85.5 80.8 84.2 81.2 63.9 66.3 82.4 65.4 65.8
9月 84.2 77.3 81.3 70.7 57.8 60.5 75.4 63.4 63.3
10月 72.4 76.2 79.1 78.2 66.7 65.8 79.0 65.5 66.0
11月 63.6 73.5 82.3 73.4 79.2 69.7 80.1 71.3 71.5
12月 64.5 58.6 83.2 64.1 53.7 60.2 68.3 62.4 60.4
平成25年1月 58.5 57.1 68.6 53.9 32.7 49.3 59.7 59.4 47.7
2月 75.4 65.7 81.3 60.6 42.0 54.7 64.9 66.3 57.3
3月 62.8 70.2 84.5 56.5 62.7 60.0 69.3 71.7 56.1
4月 58.7 65.4 81.3 71.4 72.4 51.0 60.7 63.9 76.9
5月 71.3 70.4 79.6 72.5 74.0 53.7 61.1 61.6 83.1
6月 79.4 73.8 78.9 67.7 58.9 55.7 57.2 57.9 56.8
平均 71.4 70.3 79.9 68.3 59.5 58.5 69.4 64.2 63.6


 年間客室稼働率を評点100として、各月の客室稼働率を評点化してみた。
 評点を使えば、客室稼働率の1つが分かるだけで、1年間のその都市の客室稼働率を推定することが出来る。

 各都市の宿泊所のトップシーズンの月は、次のごとくである。

        札幌   8月
        盛岡   8月
        横浜   3月
        長野   8月
        奈良   11月
                山口   11月
        佐賀   3月
        熊本   5月

 夏の8月がトップシーズンの都市が多い。
 次いで3月と11月である。

 熊本は5月がトップシーズンである。何故だろう。

 下記に各月評点を記す。


  札幌市 盛岡市 横浜市 長野市 奈良市 山口市 徳島市 佐賀市 熊本市
平成24年7月 112.0 105.7 92.9 101.5 83.9 93.8 108.2 96.0 92.5
8月 119.7 114.9 105.4 118.9 107.4 113.3 118.7 101.9 103.5
9月 117.9 110.0 101.8 103.5 97.1 103.4 108.6 98.8 99.5
10月 101.4 108.4 99.0 114.5 112.1 112.5 113.8 102.0 103.8
11月 89.1 104.6 103.0 107.5 133.1 119.1 115.4 111.1 112.4
12月 90.3 83.4 104.1 93.9 90.3 102.9 98.4 97.2 95.0
平成25年1月 81.9 81.2 85.9 78.9 55.0 84.3 86.0 92.5 75.0
2月 105.6 93.5 101.8 88.7 70.6 93.5 93.5 103.3 90.1
3月 88.0 99.9 105.8 82.7 105.4 102.6 99.9 111.7 88.2
4月 82.2 93.0 101.8 104.5 121.7 87.2 87.5 99.5 120.9
5月 99.9 100.1 99.6 106.1 124.4 91.8 88.0 96.0 130.7
6月 111.2 105.0 98.7 99.1 99.0 95.2 82.4 90.2 89.3
平均 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0


***(追記) 平成25年11月8日

 「熊本は5月がトップシーズンである。何故だろう。」と疑問を呈したところ、本鑑定コラムを読まれた熊本にお住まいの方から、早々に1つの情報提供があった。

 平成25年5月の熊本の客室稼働率が高いのは、5月の中旬に日本糖尿病学会年次学術集会が開かれて、数千人の学会の方々が熊本に訪れたことから、それが原因しているのでは無かろうかという情報であった。

 医学関係の学会が開かれると、県庁所在地の都市とはいえ、その都市のホテル、旅館が開催期間その関係者によって押さえられてしまう。一般のフリーの旅行者は閉め出されてしまう。

 札幌、富山でその苦い経験を味わわされたことから、学会が開催される時期に当該都市のホテル、旅館で宿泊することがどれ程難しいことか良く分かる。

 学会誘致は、ホテル、旅館経営者、組合に取っては、大変美味しく金になる営業である。その代わり誘致の競争も激しいが。

 熊本市の客室稼働率で、平成25年5月が年間のトップになったのは、医学系学会があったことが大きな原因と思われる。

 原因が分かった。

 情報を提供していただいた方に感謝いたします。有り難うございました。
 

  鑑定コラム1135)
「主要都市・観光地の客室稼働率(25年6月直前1年間)」

  鑑定コラム931)「富山・高岡のホテル・旅館に嫌われた」


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