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1238)日銀の国債保有高が凄まじい

 日銀の国債保有高が凄まじい。

 日銀が保有する国債とは、もちろん日本国債のことである。

 2014年7月の日銀の平均国債保有高は、2,246,125億円、224兆6125億円である。

 日本の国債発行高は、財務省の発表データによれば、平成26年(2014年)6月末現在で、8,638,880億円、863兆8880億円である。

 日本銀行は、政府発行の国債のうち、

                 224.6125兆円
             ─────────= 0.260                            
                 863.8880兆円

26.0%を保有していることになる。

 日銀の224兆円の日本国債保有が凄まじい保有高であるということは、過去の保有高を知れば、その凄まじさが分かる。

 過去の平均保有高を記せば、下記である。

 平均保有高は、日本銀行の発表の各年1月〜12月の各月の平均保有高を加算して、12で割った数値である。田原が求めた数値である。

   2000年          620673億円        
   2001年          681361億円         
   2002年          844396億円        
   2003年          891500億円         
   2004年          948022億円         

   2005年       978654億円    2006年       860924億円    2007年       740605億円    2008年       671033億円    2009年       677067億円
   2010年       754716億円    2011年       820841億円    2012年       973454億円    2013年       1515722億円
2013年8月〜2014年7月 1928102億円
2014年7月 2246125億円

 2011年以前の最高の保有高は、2004年の94兆8022億円であったが、2012年より増えだし、2014年7月には、224兆6125億円の保有高になった。

 2014年7月現在は、2011年に比して、

               224.6125兆円
            ────────  = 2.74                              
                82.0841兆円

2.74倍の保有である。

 この数値を見れば、凄まじさが分かろう。

 日銀は、国債を市場から購入して、保有を増やしている。

 日銀の国債保有が増えることは、市場にそれだけの貨幣が出回っているということになる。

 即ち、金融の超々緩和政策が行われているということである。

 日銀の金融の超々緩和政策と言葉に聞いても、それがどういうものか分からないであろうが、具体的に金額の数値を示して説明されれば、その凄さが分かろう。

 国債は、政府が発行している。
 日銀は、紙幣としての貨幣である日銀券を発行している。

 日銀券の発行高は、どれ程であろうか。
 下記に平均国債高と共に記す。

 平均日銀券発行高は、日銀の発表の各年1月〜12月現在の発行高を加算して、12で割った数値である。田原が求めた数値である。

                平均日銀券発行高    平均国債保有高    日銀券/国債

   2000年   548389億円    620673億円 0.884    2001年   587543億円    681361億円 0.862    2002年   664583億円    844396億円 0.787    2003年   701103億円    891500億円 0.786    2004年   715020億円    948022億円 0.754
   2005年   736324億円    978654億円 0.752    2006年   744033億円    860924億円 0.864    2007年   754389億円    740605億円 1.019    2008年   760537億円    671033億円 1.133    2009年   764627億円    677067億円 1.129
   2010年   771516億円    754716億円 1.022    2011年   792805億円    820841億円 0.966    2012年   809455億円    973454億円 0.832    2013年   835998億円    1515722億円 0.552
2013年8月〜2014年7月 853608億円 1928102億円 0.443
2014年7月 863217億円 2246125億円 0.384

 日銀券の発行高と国債の保有高の関係を見ると、白川日銀総裁の頃は、日銀券の発行高は、保有国債高の0.8程度というタガがあるのではなかろうかと思われたが、黒田日銀総裁になってからは、その様なタガがなくなり、日銀の国債保有高は、日銀券の発行高とは関係無く、ドンドン拡大して来ている。

 日銀券発行高と、国債保有高との相関関係は、完全に破壊された。


  鑑定コラム911)
「日銀券の発行は増えている、しかし景気は上向かない、何故だ」


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