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1336)神宮前4丁目の住宅地価格は年間で28.6%の上昇

 野村不動産アーバンネット株式会社が、平成27年4月1日時点の東京23区の住宅地の価格を発表した。(平成27年4月9日)

 その発表数値によると、67地点の価格変動率は、

      直近3ヶ月(27年1月1日〜27年4月1日)       +1.1%
            直近1年間(26年4月1日〜27年4月1日)       +4.6%
の上昇である。

 発表67地点のうち、3ヶ月間の価格変動の状況は、

      値上り地点          23
      変動なし地点        44
      値下がり地点         0
である。

 地価DI値は、

                  23−0
               ──────    × 100 = 34.3                    
                    67
+34.3である。

 過去の地価DI値は、下記である。

    2012年 4月    ▲15.5
    2012年 7月    ▲20.7
    2012年10月    ▲8.6
    2013年 1月      0.0
    2013年 4月      29.3
    2013年 7月      46.6
    2013年10月      15.5
        2014年 1月         41.4
        2014年 4月         22.4
        2014年 7月         20.7
    2014年10月      44.7
        2015年 1月         44.7
        2015年 4月         34.3

 東京23区67地点の住宅地の価格の1年間の平均変動率は、+4.6%であるが、個別の地点の変動率をみると、渋谷区神宮前4丁目の地点は、年間28.6%もの値上りを示している。

 その価格は、

      平成26年4月    坪当り 420万円
            平成27年4月         坪当り  540万円
である。

 年間10%以上もの価格上昇をしている地点は、下記の10地点である。価格は坪当り万円である。


所在 平成26年4月 平成27年4月 上昇率%
1 渋谷区神宮前4丁目 420 540 28.6
2 港区高輪4丁目 350 440 25.7
3 目黒区上目黒3丁目 320 380 18.8
4 港区南麻布5丁目 520 610 17.3
5 渋谷区松涛1丁目 450 520 15.6
6 品川区上大崎2丁目 380 430 13.2
7 港区白金台4丁目 400 450 12.5
8 板橋区南常盤台2丁目 135 150 11.1
9 文京区千駄木2丁目 230 255 10.9
10 新宿区矢来町 280 310 10.7


 10%を超える地価上昇している土地は、その所在区において、高級住宅地と呼ばれる地域にある土地である。

 リートバブルが、都内高度商業地の地価より、23区の高級住宅地の地価に広がってきたと判断される。

 1ヶ月も立たない前の2015年3月18日に、国土交通省は、2015年1月1日時点の土地価格を発表した。

 その東京23区の住宅地の価格発表を見て、私は、リートバブルは23区の住宅地には強く影響を及ぼしていないと判断していた。

 しかし、約20日後の野村不動産アーバンネットの2015年4月1日時点の23区住宅地の発表価格と年間変動率を知って、驚いてしまった。

 地価公示価格による土地価格変動率と、野村不動産アーバンネットの土地価格変動率とで、余りにも開差があるために、激しいショックを受けると同時に、一体どちらを信用すべきかと頭を抱えてしまった。

 その具体については、次の号(鑑定コラム1337)の記事で述べる。


  鑑定コラム1331)
「平成27年東京住宅地地価公示価格」

  鑑定コラム1337)「28.6%と3.3%、25.7%と4.3%、11.1%と1.4% 一体これは何か」


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