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1497)郊外及び中小都市のSCのテナント賃料

 ショッピングセンター(SC)の14大都市中央地域のテナント賃料はわかった。

 ショッピングセンターは、14大都市のみにある訳ではない。

 中都市、小都市にもある。

 それら都市の中心地域の賃料は、どれ程であるのか。
 
 一般社団法人日本ショッピングセンター協会は、中都市、小都市の中心地域のテナント賃料の調査も行い、その結果も発表している。2015年発表は下記である。物販の賃料である。単位は坪当り円である。

              大都市     36,270円
              中都市A         27,312円
              中都市B         25,947円
              中都市C         18,223円
              小都市A         15,549円
              小都市B          8,473円

 中都市等の各都市の定義は、下記である。

        中都市A  :大都市を除く人口50万人以上の都市
        中都市B    :人口30万人以上50万人未満の都市
        中都市C    :人口15万人以上30万人未満の都市
        小都市A    :人口5万人以15万人未満の都市
        小都市B    :人口5万人未満の都市(町村は含まず)

 賃料金額では把握しにくいことから、大都市の賃料金額を100として、各都市の賃料金額を評点化する。

 中都市Aは、

                     27,312円
                 ────── ×100  ≒ 75                        
                     36,270円

評点75である。

 中都市の中心地域のSCの物販テナント賃料は、大都市の中心地域のそれと比較して、25%安いということである。0.75掛けすれば求められることになる。

 100対75の賃料格差があると云うことである。

 同様にして評点を求め、一覧にすれば下記である。

              大都市     100
              中都市A          75
              中都市B          72
              中都市C          50
              小都市A          43
              小都市B          23

 人口80万都市(中都市A)は、大都市の0.75、50万都市(中都市B)は0.72、30万都市(中都市C)は半値、15万都市(小都市A)は0.43、5万都市(小都市B)は0.23の賃料格差がある。

 各都市間の賃料格差は、各評点で割れば求められる。

 5万都市は、15万都市に対して0.53(23÷43=0.53)であるから、5万都市の中心地域の店舗賃料が分からなかった場合、近くの15万都市の中心地域の店舗賃料を調べ、それの0.53掛けすれば、当該5万都市の中心地域の店舗賃料が推定できる。

 都市の中心地域のみにショッピングセンターがある訳ではない。

 中心地域の周辺とか、郊外立地のショッピングセンターはある。

 それらの地域のショッピングセンターの賃料は、どれくらいしているのかと知りたくなる。

 一般社団法人日本ショッピングセンター協会は、中心地域以外にも周辺地域、郊外地域に所在するショッピングセンターの賃料を調査し、発表している。下記である。2015年発表のもので、物販の賃料である。単位は坪当り円である。

                    中心地域       周辺地域    郊外地域

大都市 36,270 28,327 22,511 中都市A   27,312 25,104 16,361 中都市B 25,947 15,181 14,494 中都市C 18,223 17,454 13,808 小都市A 15,549 14,081 12,055 小都市B 8,473 - 4,624

 周辺地域、郊外地域の定義は、一般社団法人日本ショッピングセンター協会によれば、下記である。

 周辺地域は、「中心地域に隣接した商業・行政・ビジネス等の都市機能が適度に存する地域」である。

 郊外地域は、「都市郊外で住宅地・農業等が展開されている地域」である。

 上記各地域の賃料を中心地域を100として、評点化する。

 大都市の周辺地域の評点は、

           28,327  
                   ───── × 100 = 78                        
                      36,270

評点78である。

 同様な求め方で、各地域の評点を求めると下記である。

                    中心地域       周辺地域    郊外地域

大都市  100  78   62 中都市A   100   92 60 中都市B 100   59 56 中都市C 100 96 76 小都市A 100 91 78 小都市B 100 - 55 平均 100 83 65

 中都市Bの周辺地域の賃料評点格差が、大きい。どういう理由なのであろうか。

 上記分析から地域による平均賃料評点は、下記である。

                   中心地域    100
                   周辺地域         83
                   郊外地域         65


  鑑定コラム1496)
「14大都市中心地域のSCの物販テナント賃料は坪当り36,270円」

  鑑定コラム1498)「14大都市中心地域SC賃料と都心5区事務所賃料」


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