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1858)ヨドバシカメラが酒を売り始めた

 2018年12月14日、六本木と竹下通りの明渡立退料の鑑定の依頼を受けた会社に仕事の打合せに行ったところ、両案件の賃借人との長い訴訟も和解となり、ようやく賃借人が立退に同意したという報告を受けた。両案件とも5,6年掛かっているのでは無いかと思われる。

 両土地に新しいビルが建つことになる。何れの土地も一等地にあることからデザインの優れた立派なビルが建つであろう。

 不動産鑑定評価額での和解とは行かなかったが、訴訟に大変役にたったと依頼者から感謝された。不動産鑑定士にとっては、評価が役にたったと感謝されることの喜びは、大変嬉しいことであり、鑑定評価の仕事をして良かったと感じる時である。

 新宿駅で降りて、余りの寒さに、寿司屋のカーウンターで、日本酒の熱燗で一杯と思い、地上に出るために地下街を歩いていたところ、妙な張り紙が目に入った。

 『ヨドバシ酒店 OPEN』と、にわか作りで作ったごとくの大きく書いたポスターである。

 新宿駅西口の京王百貨店の道路挟んだ反対側のビルの地階の入り口である。

 そのビルは、ヨドバシカメラが取得したビルであり、ビルの地階は、新宿駅西口地下街に繋がっている。

 「なになに、ヨドバシカメラが酒屋になったのか?

 酒は利幅が大きいと目を付けて、カメラ販売業から業態を替えようとしているのか。

 ヨドバシカメラは、カメラ販売から家電量販店に変わった経歴がある。

 今度は酒か。

 酒類販売の権利をどの様にして手に入れたのであろうか?

 以前ここは、ローソンの店があった。そのローソンの酒類販売権利を引き継いだのであろうか。

 酒を売るとは、家電販売に天井が見えたのであろうか。

 開店の店を見てみようか。」

と思い、店内に入った。

 本日開店と云うこともあり、電気の照明の取付とか、品物の値段の書き込みを店員は行っている状態である。

 店の面積は60坪を越えている広さである。

 日本酒、ワイン、ウイスキー、ビール等の酒類が数多く棚に陳列してある。

 一通り店内をみてから、ヨドバシカメラが売るのであるから金額は高く無いであろう。折角開店日に来たのであるから、日本酒を買って行くことにした。

 銘柄は『夜明け前』という酒にした。信州辰野の酒造会社の酒であるが、島崎藤村の小説の名前ということもあり、それにした。

 つまみも売っていたので、つまみも購入した。

 ヨドバシカメラが、何故酒の販売をするようになったのか、私にはその理由が分からない。商人の嗅覚と云うものであろうか。数年経てば答えは出されるであろう。

 商人の嗅覚に敬意を表して、商売の成功をささやかに祈り、『夜明け前』の酒を買った。


  鑑定コラム1866)
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