2021年5月13日朝刊の日本経済新聞を見たとき、一面のトップ記事の見出しには驚かされた。
「個人情報6割が海外移転」の太字の大見出しである。
やっと日本人個人情報の海外へのだだ洩れを、日経が取り上げてくれたかと見出しを見たとき私は思った。
記事の内容は、アブリ利用者の多い上位30のアプリ運営企業に個人情報管理はどの様に管理し、海外移転しているか或いは海外からのアクセスが可能かをアンケート調査した結果の内容であった。そのうち15企業から回答があった。
個人情報管理が杜撰な日本のアプリ運営企業の実態調べも兼ねているのであろうが、調べられるアプリ運営企業にとっては、表沙汰にされたくない企業秘密の箇所である。
しかし、日本は個人情報管理が杜撰と指摘されて日本政府の姿勢が問われ出して来たため、政府も2022年に個人情報保護法の改正を行おうとしている情勢であり、遅かれ早かれアプリ運営企業の情報管理が知られることになることから、アプリ運営企業は日経のアンケート調査に応じることになったと私は推測する。
個人情報を海外移転していないアプリ運営企業は、セブン&アイ・ホールデングス、ローソン、フアーストリティリング、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、KDDI、PayPayの6企業である。
個人情報を海外移転し、海外からも見られる状態のアプリ運営企業は、問題になったLINEを含めて9企業である。但し9企業は回答のあった企業数であり、回答しなかった残りの15企業はどういう管理をしているか不明である。
個人情報を海外移転せず、海外からも見られる状態で無い状態で管理しているアプリ運営企業は、していませんと云うことを積極的にアピールすることが企業宣伝にもなる事から、アンケートに応じるであろう。
アンケートに応じないと云うことは、個人情報を海外にだだ洩れして、なにがしかの金銭を受け取っていると判断される。
個人情報を海外移転している、海外から閲覧出来ると認めた9企業のアプリ運営企業はどこなのかについては、2021年5月13日朝刊の日本経済新聞を見られたい。
アンケートに応じなかった15企業は、個人情報を海外移転し、海外からも見られる状態の企業とみなされ、それにアンケートで認めた9企業を加えれば、アプリ運営企業上位30企業のうち24企業が、個人情報を海外に移転等していると云うことになる。
24÷30=0.8アプリ運営企業の8割が個人情報を海外に漏らしているということになる。