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国土交通省が、2023年8月25日に、2023年第2四半期(令和5年4月1日〜令和5年7月1日)の地価LOOKの調査結果を発表した。
それによると、全国全調査地点80地点のうち、上昇が74地点(前回73)、横ばいが6地点(前回7)、下落が0地点(前回0)となった。
この地価変動種別の変動地点数を、一つの数値で現す地価動向DI値に変換する。
算式は、
上昇地点数−下落地点数
───────────── ×100 = 地価動向DI値
全体の地点数
である。
令和5年第2四半期の地価動向DI値は、
74−0
───── ×100 = 93
80
93である。
過去1年の四半期の地価動向DI値を記すと下記である。
令和4年第3四半期 80
令和4年第4四半期 89
令和5年第1四半期 91
令和5年第2四半期 93
ここ1年間、地価上昇している地点が拡大している。
地価上昇地点数が拡大していると云うことは、地価が上昇している事の裏返しであることから、地価は上昇していると判断される。
平成19年(2007年)第4四半期〜令和5年(2023年)第2四半期までの地価動向DI値(以下「DI値」と呼ぶ)をグラフにすれば、下記グラフである。
DI値は、+100もしくは-100を越える値は無い。
過去の最高のDI値は、平成30年第4四半期〜令和元年第4四半期の97である。
令和5年第2四半期のDI値は93で、100に近づいている。地価上昇地点の拡大、地価上昇の天井は近いと推測される。
地価LOOKを調査・発表している国土交通省の令和5年第2四半期の発表の概況説明は、以下のごとくである。
「「地価LOOK、主要都市の地価は全ての地区で上昇又は横ばいが継続 〜令和5年第2四半期地価LOOKレポート〜」
主要都市の高度利用地等における地価動向※は、景気が緩やかに回復している中、マンション需要の堅調さに加え、店舗需要の回復が継続し、3期連続で全ての地区において上昇又は横ばいとなった。住宅地では、5期連続で23地区全てで上昇した。※令和5年4月1日〜7月1日」
上記グラフで、令和2年第1四半期 DI値が97のピークから69に下落し、その後マイナスになるが、その令和2年第1四半期の時の国交省の概況説明は下記である。
「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、多くの地区で需要者の様子見など取引の停滞が見られ、地価の上昇傾向が鈍化した。地価動向の変化が大きかった地区では、特にホテル、店舗需要の比重が高く、感染症の影響が大きい。」
グラフで見ると、令和2年第3四半期にDI値−44で底を打ち、令和3年第四半期には DI値がプラスになるが、その令和3年第四半期の時の国交省の概況説明は下記である。
「住宅地では、マンションの販売状況が堅調な中、事業者の素地取得の動きが回復している地区が増加している。
商業地では、法人投資家等による取引の動きが戻り、横ばい・上昇に転じた地区が見られる。
新型コロナウイルス感染症の影響により、店舗等の収益性が低下し下落が継続している地区があるものの、下落地区数は減少した。」
令和2年第1四半期からのDI値下落と令和2年第3四半期のDI値-44、そして令和3年第四半期までのDI値マイナスは、新型コロナウイルス感染拡大という要因による地価下落と云える。
このことは、新型コロナウイルス感染拡大という要因は、地価下落を引きおこすということの立証にもなる。
鑑定コラム2500)「地価LOOK全国の2022年第3四半期の地価 DI値+80」
鑑定コラム2638)「全国地価と東京商業地価の地価DI値の関係 地価LOOK2023年第2四半期」
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