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2714) 日本地価最高価格と国内銀行不動産業貸出額 2024年1月1日

 2024年3月27日に国土交通省が、2024年1月1日時点の地価公示価格を発表した。

 日本の最高土地価格は、東京中央区銀座4丁目の交差点近くの山野楽器店ビルのある土地(地価公示番号東京中央5-22 東京都中央区銀座4-5-6 住居表示)で、1u当り5570万円である。

 坪当り換算では、

 
              5570万円×3.30578=18,413万円
1億8413万円である。

 実勢価格は、この価格を遙かに超えており、この金額で売却すると言うならば、即決で購入する事業者はいるであろう。

 実勢価格云々はここでは論ぜずに、公示発表価格で話を進める。

 平成29年以降の日本最高の地価は、上記の山野楽器店の土地価格である。
 その価格を記せば、下記である。各年1月1日時点の地価公示価格である。単位はu当り万円である。

          平成29年(2017年)  5050万円
          平成30年(2018年)  5550万円
          平成31年(2019年)  5720万円
          令和02年(2020年)    5770万円
          令和03年(2021年)    5360万円
          令和04年(2022年)    5300万円
          令和05年(2023年)    5380万円
          令和06年(2024年)    5570万円

 今迄の地価最高価格は、令和2年の5770万円である。

 この地価高騰は、日銀の金融の超超緩和政策によつて創り出されたものである。

 鑑定コラム2707)で、国内銀行の2023年1年間の国内銀行の不動産業への新規貸出金額は、14兆3545億円であるという記事を書いた。

 2017年以降の国内銀行の不動産業新規貸出額を記せば、下記である。但し発表時の金額である。発表後に金額が変更されている場合が多々あるため。

      2018年12月末   11.0434兆円
      2019年12月末   11.0715兆円
      2020年12月末   10.6697兆円
      2021年12月末   11.1311兆円
      2022年12月末   12.1979兆円
      2023年12月末   14.3545兆円

 2023年12月末の14.3545兆円の金額は、過去最高の金額である。

 左縦軸に国内銀行の不動産業への新規貸出額、右縦軸に日本最高土地価格をとり、横軸に年月をとる。年月は前年12月末と翌年1月1日は同じとし、前年12月末とする。

 1980年12月末(1981年1月1日)から2023年12月末(2024年1月1日)迄の、両金額のグラフを対比して表示すれば、下記グラフである。



日本地価最高価格と国内銀行不動産業貸出額2024年1月1日



 土地価格と銀行貸出額とは無関係ではない事が、グラフを見れば分かるであろう。

 現在の土地価格バブルは、「マイナス金利バブル」とでも呼ばれようか。


  鑑定コラム2707)「不動産業年間貸出額過去最高14.3兆円 国内銀行2023年」

  鑑定コラム2079)東京の最高地価(平成29年〜令和2年の追加)


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