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2892) 令和7年6月5日衆議院消費者問題に関する特別委員会の大西健介・尾辻かな子議員の質疑議事録


 令和7年7月31日に、日本の企業情報、倒産情報を専門に扱う東京商工リサーチが、「みんなで大家さん、分配金の支払いが遅延」と云う見出しで「不動産投資商品「みんなで大家さん成田1号〜18号(全18商品)」について、7月末の利益分配(分配金)が遅れると投資家に通知した」と云う記事を公表した。

 これをヤフーが、ヤフーニュースとして全国ニュースとして取り上げた。

 翌日の8月1日には、大阪毎日放送(MBS)、東京放送(TBS)が報じた。

 そして「日経不動産マーケット情報」も、同日に会員有料記事を無料でネットで開放して報じた。

 およそ2ヶ月前の令和7年6月5日の衆議院消費者問題に関する特別委員会で、立憲民主党の大西健介議員が、共生バンクの成田プロジェクトについて、「今後、配当金の支払いが遅れて最終的に経営危機に陥るようなことがあれば、これは大規模な消費者被害になるおそれがあります。」と指摘していたが、その事が現実化してきた。

 令和7年6月5日の衆議院消費者問題に関する特別委員会の議事録が公開された事から、大西議員の共生バンクの成田プロジェクトの質疑の個所と、立憲民主党の尾辻かな子議員の質疑応答の議事録を、下記に転載する。

 委員長は、浦野靖人議員である。答弁に立った政府関係者は下記である。

 国土交通大臣政務官 吉井章
(国土交通省大臣官房審議官) 堤洋介
(国土交通省航空局航空ネットワーク部長)秋田未樹
(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)野村知司

 

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https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=121704536X00920250605¤t=1

 第217回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第9号 令和7年6月5日

026 大西健介
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○大西(健)委員 ちょっと残念ですね。金商法は四年以上なんですよ。これは別に、その均衡を考えてもそんなに難しいことじゃないと思いますし、さっき言ったように、行政処分に初めから従うような気がない人たちにはこういうことが大きな手だてになると私は思っています。  時間がありませんので、最後に、成田空港に隣接する土地開発に絡む投資をめぐっては、ポンジ・スキームの疑いがあるとして、有志の会の緒方さんや我が党の尾辻さんが国会でも繰り返し問題にしてきました。ところが、四月二日の国土交通委員会に出席した成田国際空港株式会社の田村社長は、共生バンクの成田プロジェクトに関する借地契約を更新して、今年十一月末までに延長したことを明らかにしました。

 ファンド「シリーズ成田」では、一口百万円、想定利回り七%で勧誘して約一千五百億円を集めていますが、当初の工事完了予定から約四年八か月遅れていて、今後、配当金の支払いが遅れて最終的に経営危機に陥るようなことがあれば、これは大規模な消費者被害になるおそれがあります。

 そうした中で、先月二十七日、田村社長の後任として藤井元国土交通次官を充てる人事が発表されたのには、私は絶句をしました。田村社長は責任を取らないまま退任し、仮に、度重なる国会での指摘にもかかわらず問題が起きた場合には、誰がどう責任を取るつもりなのか。本日は国交省吉井政務官に来ていただいていますので、明確な答弁をいただきたいと思います。

027 吉井章
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○吉井大臣政務官 大西委員の御質問にお答えをいたします。
 成田空港では、過去の様々な経緯を踏まえて、空港づくりは地域づくりという考え方に基づいて、地域との共生、共栄の理念の下、空港会社においては、成田空港周辺の生活環境の改善に資するプロジェクトに協力する立場から、本件土地の貸付けを行ったものと承知をしております。

 本件土地の貸付けに際しましては、都市計画法に基づく開発許可などの必要となる許認可を取得していることなどを確認した上で行われており、また、成田空港会社は賃借人の事業に参画しているわけではありません。しかしながら、委員御指摘のように、貸付け土地に係る造成事業のスケジュールには変更が生じているものと承知しております。

 今後、成田空港において、当該賃借人や土地造成事業の状況を継続的に見定めながら、成田市等と相談の上、適切に判断されるものと承知しております。国土交通省といたしましても、その状況を注視してまいりたいというふうに思っております。
 以上であります。

028 大西健介
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○大西(健)委員 これだけ何度も指摘されているのに問題が起きたら、私は大変な責任だと思います。この問題については、この後、尾辻委員が詳しくやると思いますので、私の質問を終わります。

029 浦野靖人
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○浦野委員長 次に、尾辻かな子君。

030 尾辻かな子
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○尾辻委員 おはようございます。立憲民主党の尾辻かな子です。
 先ほどの大西委員に引き続き、私も不動産特定共同事業法についてお聞きをしてまいりたいと思います。

 私、この問題は、今国会、予算委員会の分科会、国土交通委員会でも質問し、今回三回目となります。そして、やっと国交省の方では検討会が始まりました。この検討会のゴールについてもお聞きしたいと思いますが、まずは、一般投資家の参加拡大を踏まえた不動産特定共同事業のあり方についての検討会、この内容についてお聞きをしてまいりたいと思います。

 四月二十二日に行われた第一回の検討会の議事概要を見ますと、「総論」として、「一般投資家の参画が増える中、いわゆる「破綻必至商法」をどのように防ぐのかという観点も重要である。」と記されています。僅か二ページの議事概要に破綻必至商法という言葉が二度も出てくる。

 そこで、お聞きいたします。
 破綻必至商法とは、国交省は何を指しているんでしょうか。

031 堤洋介
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○堤政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の破綻必至商法とは、令和五年八月に消費者委員会から提出された多数消費者被害に係る消費者問題に関する意見における破綻必至商法を指すものと理解しております。

 この消費者委員会の意見におきまして、破綻必至商法とは、事業の実体がないにもかかわらず、金銭出資等をすれば事業の収益により一定期間経過後に金銭その他の経済的利益の配当等を行う旨を示して消費者を勧誘し、多数の消費者に金銭出資等をさせ、そのため、新たな消費者を勧誘して金銭出資等をさせ、当該金銭出資等を原資として先行の出資者への配当等を継続的に行わざるを得ないスキームとされているものと承知しております。

032 尾辻かな子
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○尾辻委員 ポンジ・スキームということですよね。要は、実体がなくて、出資者からお金を募って、それを配当金として配っているというようなことを、結局どこかで行き詰まるので破綻必至だと言っているわけです。

 そこで、お聞きします。
 この議事概要にこの言葉が出てくるということは、国交省は、不動産特定共同事業において破綻必至商法があるという認識があるのかどうか。もうこれは私は何度も質問して、分別管理の在り方とかさんざん聞いておりますので、あるかないかということを簡潔にお答えいただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。

033 浦野靖人
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○浦野委員長 堤大臣官房審議官、簡潔にお願いします。

034 堤洋介
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○堤政府参考人 お答えいたします。
 先ほど破綻必至商法のスキームについてお答えする中で、事業の実体がないという点について触れましたが、これまで、不動産特定共同事業において、事業の実体がない場合についての処分事例は承知しておりません。

 なお、仮に事業の実体がないことなどが疑われる商品がある場合には、報告徴収や立入検査などを行うことになるものと考えておりまして、実際にそのような対応を行ったことはございます。

035 尾辻かな子
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○尾辻委員 今、ちょっと何かすれ違いになっていて、事業の実体がないというところはないんだと言っているんですけれども、類似のやり方というのはあるわけですね。

 じゃ、ちょっとこれはまた聞いていきますので、次の質問の方に移りたいと思います。

 実は、一般社団法人不動産クラウドファンディング協会の理事のお一人であるシーラテクノロジーズ代表取締役会長の杉本宏之氏が、ダイヤモンド・オンラインでインタビューに答えておられるのがあるんですね。今年の五月十五日付の記事です。

 ここで、杉本氏は、例えば原野商法、原野などの価値のない土地をだまして売りつける悪徳商法のようなことをやっている業者やガバナンスに問題を抱える業者とおっしゃっておられますし、さらに、その中で、余りにもおかしい計画は審査にかけ、必要に応じて勧告するなどの措置が取れれば、あからさまなポンジ・スキーム案件はなくなっていくと思いますと。

 これは、クラウドファンディング協会の理事の方が、ポンジ・スキーム案件はなくなっていく、つまり、今あるんだということを自らおっしゃっているわけです。事業者側がこのような認識でいるのに、国交省側は、何か、今の形でいうと、実体がないというのはないんじゃないですかみたいなことを言っているというのは、私はこれはちょっとおかしいんじゃないですかというんですね。

 私は、やはり、国交省がポンジ・スキームができる制度をつくってしまった、それを何とか今ごまかそうとしているというふうにしか見えません。

 聞きますけれども、複数の不特法の事業者で、先ほど言った、明らかに実体がないように見えるもの、あるんですよ。

 緒方委員も、バナナの生産がないということもおっしゃっていましたし、私も確認しましたけれども、本当にここにデータセンターがあるんですかということとか、海外のホテル事業、海外のデータセンター事業、住宅事業、いろいろあるんです。

 これは、確認するすべが実は都道府県などにはありません。そんな海外に誰が行くんですかというところで、見えないわけです。

 国交省は、いつも都道府県です都道府県ですと言って逃げていたり、今回の検討会でも都道府県のことばかり言っているわけですが、本当は国交省として確認する手段を持っておかなきゃいけないんじゃないでしょうか。いかがですか。

036 堤洋介
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○堤政府参考人 お答えいたします。
 個別の商品を念頭に置いてということではなく、あくまで一般論になりますけれども、国土交通省としては、自ら許可した事業者については、監督権者として報告徴収や立入検査を実施して事実関係の把握を行うことになります。

 都道府県が許可した事業者につきましても、同様に、都道府県が報告徴収や立入検査を通じて事実関係の把握を行うことになりますが、その際、国から能動的に情報提供や助言を行うなどの対応を積極的に行うこととしております。

037 尾辻かな子
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○尾辻委員 じゃ、私は大阪府庁でも話を聞きましたけれども、大阪府庁の宅建の職員が海外に行くんですか、成田空港に行くんですか、カザフスタンのホテルとかどうやって見に行くんですか。

 国交省、本当にこれは無責任なんですよ。無責任な制度をつくったのは国交省で、ポンジ・スキームを許しているのも国交省なんですよ。これを私は国交大臣に問うたときに、投資は自己責任だとおっしゃったんです。これも本当にあり得ない言葉だということを申し上げておきたいと思います。

 じゃ、この検討会、今二回までされたわけですけれども、大体いつ頃をめどに取りまとめるのか。そして、ちょっと質問をまとめますが、この検討会は不動産特定共同事業法の法改正も視野に入れるのか、お聞かせください。

038 堤洋介
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○堤政府参考人 お答えいたします。
 検討会の取りまとめにつきましては、今後、夏頃をめどに中間整理を取りまとめられるよう進めていきたいと考えております。

 それから、現在検討会で議論されております契約締結前書面の説明項目の充実ですとか業界団体との連携などについては法律改正を要する事項ではないというふうに理解しておりますが、いずれにせよ、関係法令の見直しを含めて、どのような形で制度の充実を図るかについては、中間整理の内容を踏まえて適切に検討してまいります。

039 尾辻かな子
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○尾辻委員 私は、法改正しなきゃ、これは防げないと思いますよ。例えば業界団体の自主規制とか、そういうことではこれはどうにもなりません。しっかりと責任を持って法改正をしていただきたいと思います。

 ちょっと質問の順番を変えまして、成田空港の土地問題のことをお聞かせいただきたいと思います。

 今、成田空港の隣のところで、不動産特定共同事業によるスキームで開発がされていますけれども、私が前回、工事の進捗状況を聞いたときに、ちょっとごまかされてしまいまして、それなのでもう一度お聞かせいただきたいと思います。

 土木工事ですね、土木工事が終わって建築工事が始まる、この土木工事の進捗状況、過去三年間、数字だけで結構です、お聞かせください。

040 秋田未樹
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○秋田政府参考人 お答えをさせていただきます。
 令和七年一月時点におけます土木工事の進捗率は七八%、それから令和六年一月の進捗率につきましては六九%、一昨年になりますが、令和五年一月の進捗率につきましては六〇%との報告を成田空港会社が賃借人より受けているということを承知しております。

041 尾辻かな子
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○尾辻委員 これは、聞くとちょっと進んでいる感じがすると思いますよ。九%ずつ進んでいてと思うでしょう。ただ、建築工事を含めた全体の進捗状況でいうと、実は、一年に九%土木工事が進んだら、全体でいうと〇・二六%進むんです。土木工事が九%ずついくとしたら、来年、再来年ぐらいに何とかいくのかもしれません。じゃ、来年、再来年に土木工事が一〇〇%になったときに、全体の工事計画に対する進捗度は何%になるのかというと、私が計算しましたら、二・八九です。土木工事を全部やっても三%いかないんですよ。一年間に〇・二六%しか進まないということになると、これは自動的に計算すると三百七十三年かかるんです。

 三百七十三年かかるその事業に、国交省は土地を貸しているんですよ。これは四月で終わりというのを十一月まで半年だけ延長しましたと言っていますけれども、半年延長した上で、どうにもできるようなものじゃないんですよ。

 だから、こういうことに土地を貸している、これは騒特法で国が元々買った土地ですから、そこを貸しているというのは一体どういうことなのか。建築工事に向けて今契約はどういうふうになっているのか、お聞かせください。

042 秋田未樹
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○秋田政府参考人 お答えをさせていただきます。
 現時点におきましては、賃借人の方から成田空港株式会社に対しまして建築工事に係る申出というものはなされておられないということでございまして、交渉は実施されていない、このように承知しているところでございます。

043 尾辻かな子
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○尾辻委員 今日は消費者特ですから、皆さん、お聞きください。土木工事の賃貸借契約はしているけれども、建築の賃貸借工事は私たち知りませんという、そんな土地の貸し方がありますか。

 むちゃくちゃだと思います。

 ということをちゃんと指摘をして、そして、私は、これはやはり法改正が必要だということを何度も申し上げておきたいと思います。

 不特法は、更にいろいろな問題もあります。これは不特法でないこともあるんですけれども、障害者グループホーム事業、これを、小口出資を募って、一〇%以上の配当がありますよ、国の補助金が出ますよ、不労所得になるとインターネット上で宣伝している事業が見受けられます。

 障害者グループホームを投資として広く募って配当を約束するかのように扱う事業は、私は問題があるのではないかと思いますが、厚労省、いかがでしょうか。

044 野村知司
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○野村政府参考人 お答え申し上げます。
 なかなか不動産事業関係であるとか出資あるいは預り金などの金融関係法規の立場からお答えできる立場ではありませんので、あくまで福祉関係という立場からでございますけれども、障害者グループホームに関しまして、一部の企業、その一部の企業の中には自らグループホームをやるわけではない企業、そういったところにおいて、委員御指摘のように、障害福祉サービス報酬による収入があるということを理由として、利益率が高いということをうたって広告をしているところがあるということは承知をしております。

 障害者総合支援法におきまして、グループホームの設置者以外の者がそうした広告を行うことについて規制があるわけではございませんが、ただ、障害者グループホームといいますものは、障害のある方の希望に応じて、地域で安心した暮らしができるように必要な支援を行うことが目的でございますし、障害福祉サービス報酬というものは、障害者へのサービス提供に対する対価として、事業者に対して、つまりそのグループホームの設置者に対して支払われているものでございます。

 これまでも、社会保障審議会の障害者部会の中でも、障害者グループホームにつきまして、障害福祉サービスの実績や経験が余りない事業者が参入してきて支援の質の低下が懸念される旨の指摘などもなされておりまして、障害者グループホームの質の確保に取り組む必要があると考えてございます。

 このようなことから、障害者グループホームに関しましては、先般の障害福祉報酬改定の中で、事業者による地域連携推進会議というものを設置をして外部の目を入れて中身の透明性を確保するということ、あるいは、サービスの質を評価するガイドラインの策定であるとか、管理者、従事者などに対する資格要件とか研修の導入について、今検討しているところでございます。

 厚労省といたしましては、議員御指摘のような事業の動向についても注視しながら、障害者グループホームの質の確保に取り組んでいかねばならないと考えております。

045 尾辻かな子
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○尾辻委員 ありがとうございます。
 実は、私は後で調べて、不特法でもやはりグループホーム物件への投資がありました。国交省、これも注視していただきたいと思います。

 ちょっと大臣に質問できませんでしたが、破綻必至商法、しっかりと見ていただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございます。

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  鑑定コラム2867)
「2025年6月5日衆議院「消費者問題に関する特別委員会」の尾辻かな子議員の成田ブロジェクトの質問」

  鑑定コラム2847)「破綻必至商法」

  鑑定コラム2903)「「みんなで大家さん」の出資者が返金求め訴訟提起 東京商工リサーチのホームページが伝える」


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