2007年1月1日恒例の全日本実業団駅伝、通称ニューイヤー駅伝をテレビ観戦した。
前橋の群馬県庁を出発・到着点として、100kmを7区間に分けて走る社会人企業団体のたすきを引き継いで走る駅伝競走である。
ヱスビー食品の瀬古利彦が走っていた頃は、東京から前橋まで応援に行ったこともある。ヱスビー食品が出場しなくなってからは、応援に行く気もなくなってしまった。元旦のテレビ観戦である。
ヱスビー食品も長距離を走る選手を多くそろえることが出来なくなり、実業団駅伝にエントリーすら出来なくなってしまったようであり、心寂しい。
瀬古利彦氏は、今や元旦の実業団駅伝、1月2、3日の大学箱根駅伝の解説者になってしまった。解説者などせずに、選手を育てよと言いたくなる。いささか寂しい。
2007年元旦の全日本実業団駅伝の3位になった日清食品のチームに、とてつもなく速く走る選手が出現した。
ケニヤから来たマサイ族出身の、ガドウニ・ゲディオン(20才)という青年である。
伊勢崎市役所から尾島町役場間11.8kmを走る第3区で、何と30分43秒の区間新記録で走り抜けた。
今迄の区間記録は、31分08秒である。それを25秒短縮した。
それ以上に驚くのは、そのタイムを1万メートルに換算した場合の時間である。
30分43秒は秒に直せば、
60秒×30+43秒=1,843秒
である。
この1,843秒で11.8km、即ち11800mを走ったのである。
これを10,000メートルのタイムに換算すると、
(1,843秒÷11,800)×10,000=1,561.8秒≒1,562秒
である。
1,562秒とは、
60秒×26=1,560秒
1,562秒−1,560秒=2秒
26分02秒ということになる。
10,000メートルを26分02秒で走ったことになる。
これは驚くべき速さである。
何となれば、10,000メートルの世界記録は、2005年にエチオピアのベケレがだした26分17秒53である。
去年(2006年)の10,000メートルの最高タイム記録は、26分35秒63で、27分を切ったのは下記の3人だけである。
1位 コゴ 26分35秒63 ケニヤ 2位 タデセ 26分37秒25 エリトリア 3位 キプロプ 26分41秒95 ウガンダ