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343)2007年中古マンション価格が急激に上昇し始めた

 マンションの調査情報会社でもあり、鑑定会社でもある株式会社東京カンテイのホームページのプレスリリース(2007年3月19日付)に依れば、東京23区の中古マンション価格が、底値固めのもみ合い状態を抜け出し、急激に上昇傾向を示してきた。

 同社のホームページプレスリリースのデータより分析すると、1997年からの東京23区の面積70平方メートルの中古マンションの価格は、下記の通りである。
 データは売り希望価格によるものである。

 u当り価格は、筆者の計算によるもので、
     70uの価格÷70u=1u当り価格
の式によって求めた。
 2006年7月からは、価格変化をより詳しく見るために、各月の価格を記す。

                     価格            u当り単価
  1997年     3888万円     55.5万円 
  1998年     3601万円     51.4万円 
  1999年     3475万円     49.6万円 
  2000年     3358万円     47.9万円 
  2001年     3278万円     46.8万円 
  2002年     3353万円     47.9万円 
  2003年     3376万円     48.2万円 
  2004年     3389万円     48.4万円 
  2005年     3374万円     48.2万円 
  2006年     3504万円     50.0万円
 
  2006年7月    3514万円     50.2万円 
  2006年8月    3570万円     51.0万円 
  2006年9月    3680万円     52.5万円 
  2006年10月    3654万円     52.2万円 
  2006年11月    3713万円     53.0万円 
  2006年12月    3755万円     53.6万円 
  2007年1月    3855万円     55.0万円 
  2007年2月    3963万円     56.6万円
 
 23区のマンションの底値は、2001年で、その価格はu当り46.8万円であった。

 2001年〜2005年まで底値固めをしていたが、2006年後半より価格の値上がり傾向がはっきりしてきた。

 2007年2月には、u当り価格は56.6万円に上昇した。

 2001年から2005年までの中古マンションの価格上昇は、
      48.2万円÷46.8万円≒1.03
3%の値上がりである。4年間で3%の値上がりである。

 底値固めを終えた2005年から2007年2月までの値上がり率は、
      56.6万円÷48.2万円≒1.174
17.4%の値上がりである。

 年率の上昇率は、
     (1+X)の(26/12)乗=1.174
            X≒0.077
年率7.7%の上昇である。

 直近の2006年7月から2007年2月までの7ヶ月の間の上昇率は、
      56.6万円÷50.2万円≒1.127
12.7%の値上がりである。

 年率換算の上昇率は、
     (1+X)の(7/12)乗=1.127
            X≒0.227
年率22.7%の上昇である。

 上記価格変動率をまとめると、
   2001年〜2005年    4年間で3%の上昇
   2005年〜2007年2月     年率7.7%の上昇
   2006年7月〜2007年2月 年率22.7%の上昇
である。

 上記中古マンションの価格推移、価格変動率は、中古マンションの鑑定評価する時の、時点修正の良いデータになるのでは無かろうかと私は思う。

 上記データ分析から、最近の中古マンションの価格の値上がりは著しいことが分かろう。
 郊外の新築マンションの価格の高値水準が、23区の中古マンションに及んできたことと、土地価格の上昇が反映しているものと思われる。

 今後とも、この勢いで価格上昇するかどうか分からない。
 都内商業地の狂乱・暴走地価の状態を考えれば、中古マンションの価格にもその傾向が伝播しても不思議では無い。


 株式会社東京カンテイのホームページは、下記のアドレスをクリックすれば見られます。
http://www.kantei.ne.jp/release/PDFs/c200702.pdf

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