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344)東京の平成19年地価公示住宅地価格の変動率

 平成19年(2007年)1月1日時点の地価公示価格が、平成19年3月23日、国土交通省土地鑑定委員会より新聞発表された。

 地価公示価格とは何かと言うと、地価公示法の第1条に次のごとく言う。
 「正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の算定等に資し、もって適正な地価形成に寄与する」価格、これを地価公示価格という。

 国交省は「地価公示」について次のごとく説明する。
 「地価公示とは、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準となり、また国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、土地鑑定委員会が、毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を一般の方々にお示しするものです。」

 今年の地価公示価格は、16年間下がり続けた地価が、上昇に転じた画期的な年と新聞は報じる。
 だが、東京の都心の地価は、5年前に底を打ち地価上昇に転じている。今はバブルの再現の状態である。

 今頃、地価が上昇したと騒いでも遅い。何を今頃と私には思える。

 平成18年1月1日〜平成19年1月1日までの1年間に、都内の住宅地の地価はどれ程上昇したか、今年と去年の地価公示価格の住宅地の平均価格の数値から上昇率を求めてみる。

 求める公式は、
      19年住宅地平均公示価格÷18年住宅地平均公示価格=変動率
である。

 この地価変動率は、今年(2007年)1年間の、私が土地価格を鑑定評価するとき基本として考えるものである。
 実際には、この公示地の変動率を基本にして、当該不動産の属する地域性や度合いの要因、売り物件の価格水準を分析して地価変動率を決めているが。

 公示価格の都内の変動率は、下記の通りである。u当り円


  18年 19年 変動率
千代田区 1525100 1827000 1.198
中央区 652600 788200 1.208
港区 1100100 1435100 1.305
新宿区 576000 626200 1.087
文京区 607800 721500 1.187
台東区 532800 605400 1.136
墨田区 294500 314000 1.066
江東区 336800 362000 1.075
品川区 553100 657800 1.189
目黒区 629600 746700 1.186
大田区 436400 485700 1.113
世田谷区 498300 563000 1.130
渋谷区 810500 1025300 1.265
中野区 460100 494600 1.075
杉並区 434000 469600 1.082
豊島区 414700 468300 1.129
北区 354500 375100 1.058
荒川区 395000 424500 1.075
板橋区 337700 374800 1.110
練馬区 332800 355100 1.067
足立区 229500 263000 1.146
葛飾区 262800 283500 1.079
江戸川区 295000 324600 1.100
八王子市 113800 117500 1.033
立川市 210200 225900 1.075
武蔵野市 424900 464800 1.094
三鷹市 331000 355600 1.074
青梅市 109200 111800 1.024
府中市 252200 275000 1.090
昭島市 163900 174400 1.064
調布市 293800 317400 1.080
町田市 146600 154400 1.053
小金井市 300800 317000 1.054
小平市 219000 232100 1.060
日野市 170300 180000 1.057
東村山市 180600 188500 1.044
国分寺市 279200 289800 1.038
国立市 301500 314100 1.042
福生市 160000 165500 1.034
狛江市 289800 308200 1.063
東大和市 164500 172900 1.051
清瀬市 183400 192500 1.050
東久留米市 201900 210700 1.044
武蔵村山市 121800 127500 1.047
多摩市 183600 187900 1.023
稲城市 198100 199000 1.005
羽村市 145400 151700 1.043
あきる野市 107900 111400 1.032
西東京市 250800 266800 1.064


 住宅地価の上昇率の上位5位は、

      1位  港区    30.5%
      2位  渋谷区   26.5%
      3位  中央区   20.8%
      4位  千代田区  19.8%
      5位  品川区   18.9%
である。

 上昇率の下位5位は、
      1位  稲城市    0.5%
      2位  多摩市    2.3%
      3位  青梅市    2.4%
      4位  あきる野市  3.2%
      5位  八王子市   3.3%
である。

 東京23区、各市の住宅地の地価公示平均価格で、東京の住宅地の価格はどの位の水準にあるか、おおよそ分かるであろう。

 23区の住宅地の方が、市の住宅地の価格より高いのは当然であるが、区の価格が常に高いという訳では無い。
 市の住宅地の価格と同程度の区の住宅地の価格もある。
 おおよそ下記の通りである。

武蔵野市の住宅地≒杉並区の住宅地 三鷹市の住宅地 ≒江東区の住宅地 府中市の住宅地 ≒葛飾区の住宅地 調布市の住宅地 ≒墨田区の住宅地 小金井市の住宅地≒墨田区の住宅地 国立市の住宅地 ≒墨田区の住宅地


 地価公示価格の東京の地価変動率については、下記にあります。


  鑑定コラム418) 「 東京の平成20年地価公示住宅地価格の変動率」

  鑑定コラム525) 「 東京の平成21年地価公示住宅地価格の変動率」

  鑑定コラム1064)「平成25年東京住宅地地価公示価格」

  鑑定コラム1187)「平成26年東京住宅地地価公示価格」

  鑑定コラム1629)「平成29年地価公示東京住宅地の価格」


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