○鑑定コラム


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355)「このカードは使用出来ません」というメッセージ

 東京駅を新幹線を利用して早朝に発つために、自宅最寄りのJR中央線の駅に行った。

 2007年5月22日の午前5時半頃である。

 前夜遅く、インターネットの「駅ネット」で、新幹線の乗車券、特急券、座席の予約、そして到着駅からのレンタカーの予約と、電子金融決済を済ませていた。

 駅に設置してある券売機の中の「インターネット予約 」を クリックすれば、乗車券等は全て手にすることが出来る。

 しかし、当日は何故か今迄と同じ操作をしても、
 「このカードは使用できません」
というメッセージが出てしまった。

 冗談では無かろう。
 昨夜、インターネットで予約し、代金も銀行引き落としの決済をしているのに。

 仕方が無いから、駅員に、
 「カードが使えないという表示が出て、乗車券が出て来ないが、どうしたものでしょうか。」
と問うた。

 駅員は、
 「そんなことは無い。動く筈です。」
という。
 しかし、再度行っても、
 「このカードは使用できません」
と表示される。

 駅員も、
 「とりあえず東京駅までの切符を買って、東京駅へ行ってください。
 そこで再度試みてください。」
と言う。

 東京駅の新幹線の自動券売機の「インターネット予約 」をクリックしても、再び、
  「このカードは使用できません」
というメッセージがでる。

 「誰かが私の銀行カードを使用出来なくしたのであろうか。
 それとも決済口座に現金が無くなっているのであろうかな。」
という疑問が生じた。

 乗車券発券窓口の人に聞くことにしようと、「本日予約」のコーナーで聞くことにした。
 そのコーナーには、5、6人並んでいた。
 割り込みをするわけにも行かず、最後尾に並んだ。

 順番が来て、係員に事情を話ししたら、係員曰く、
 「このコーナーはインターネット予約の人々を対応するところではありませんので、対応するコーナーへ行ってください。」
という。そしてそちらのコーナーを教えてくれた。
 そのコーナーにもやはり4、5人並んでいた。

 「また並ぶのか。いい加減にしてくれ。」
と思いつつ、再び、列の最後尾につくことになった。

 時間はドンドン経っていく。
 予約していた新幹線の時刻も近づいて来る。
 何の為にインターネットを使って予約決済していたのか分からなくなってきた。
 やっと私の順番がきた。

 乗車券発行の担当女性に、予約した内容をプリントアウトした紙を見せ、説明したところ、あっさりと、
 「今朝、朝5時半頃より、予約コンピュータが故障しております。」
という。それならそれと早く言ってくれょと言いたくなった。そして、
 「一旦、予約を取り消し、再度申し込みをすることになりますが、それで宜しいですか。
 但し、取消料の費用は一切かかりません。同じ列車に乗れます。
 予約では通路側の座席がとられてありますが、それは無理かもしれません。
 それでも宜しいですか。」
と言う。

 ここに来て宜しいですかと言われても、新幹線の発車時刻が近づいてきており、宜しいと言わざるを得ないであろう。

 この新幹線列車に乗り遅れると、下車駅のレンタカーの予約にも支障がで、仕事の訪問先への約束時間にも大きな狂いが生じ、迷惑を掛けることになる。

 窓口の女性係員にOKした。

 手早いキータッチで当該列車の乗車券、座席指定つき特急券を発行してくれた。銀行のキャッシュカードも何ら問題なく使用出来た。

 指定座席は通路側でなく、3人掛けの真ん中である。
 私の最も嫌う座席の場所である。
 何の為に昨夜遅く、眠る時間を削って、「駅ネット」予約をしたのか、いささか疑問が生じて来た。

 銀行のキャッシュカードは使用出来た。

 ということは、
 「このカードは使用できません」
という表示は一体どういうことなのか。

 私の「駅ネット」による予約申し込みは何ら間違っていなかった。
 銀行のキャッシュカードも使用出来た。

 ミスを犯したのは「駅ネット」のシステムであろう。
 であるのであれば、「このカードは使用できません」という表示などするべきでは無かろう。

 「ただいまコンピュータが故障しております。恐れ入りますが・・・・・」
という表示にすべきであろう。

 自らが間違っているにもかかわらず、あたかも間違いをしているのは利用者の方であるという表示の仕方は、主客転倒であろう。

 盗難の銀行キャッシュカードであったならば、その表示は良いであろう。
 JRのコンピュータの故障であるのにもかかわらず、それを棚に挙げて、所有者の銀行キャッシュカードが悪いという印象を強く与えるメッセージは止めるべきであろう。

 果たしてこの鑑定コラムをJR関係者が読むかどうか。そしてJRのコンピータシステムを請け負って、ソフトウエアのプログラムを作成しているプログラマー達が、この鑑定コラムを読んで自身のプログラムの設計思想の間違いに気づくかどうか。

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