○鑑定コラム
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1990年代に、大リーグで最も多くホームランを打った男と言われるケン・グリフィ・ジュニアをやっと見ることが出来た。
見たと言っても、それは衛星同時テレビ放送によるテレビの画像によるものである。
大リーグのア・リーグとナ・リーグの交流試合で、ア・リーグのマリナーズとナ・リーグのレッズの3連戦の試合が組まれた。
マリナーズからレッズに移籍したケン・グリフィ・ジュニアが、7年ぶりにシアトルのセイフコ・フィールドに姿を現したのである。
本塁打王4回、ゴールドグラブ賞10回、オールスター出場11回と、輝かしい経歴を持つマリナーズが育てたスーパースターである。
名前は聞いていたが、その姿を見るのは初めてであった。
イチローが最も尊敬する大リーガの一人である。
イチローが大リーガとして渡米する数年前に、マリナーズの練習に招待選手として参加した時、最も刺激を受け、多くを学んだのが、その頃のマリナーズの中心打者であったケン・グリフィ・ジュニアであった。
私の古い記憶を呼び戻せば、グリフィはイチローは大リーグで充分通用すると、その才能を見抜いた選手と聞く。
それ故にイチローがグリフィを慕う気持ちが分かる。
同じようにイチローの才能を見ぬき、大リーグで通用すると言っていた人がいた。
イチローが、日本のプロ野球チームのオリックスで活躍していた頃、同じパ・リーグのロッテの監督をしていたバレンタイン氏である。
バレンタイン氏が、イチローにサインして貰ったことを非常に喜んでいる姿をテレビで見て、少し違和感を感じたことを思い出す。
大リーグの監督をした人が、一日本人の選手にサインして貰ったことを喜ぶことに、私は理解出来なかったのである。
ケン・グリフィ・ジュニアがマリナーズにいた頃、マリナーズにはほかに2人のスーパースターがいた。
投手のランディ・ジョンソンと、遊撃手のアレックス・ロドリゲスである。
マリナーズは、
1998年にランディ・ジョンソンを
1999年にケン・グリフィ・ジュニアを
2000年にアレックス・ロドリゲスを
他のチームに譲った。
そして2001年にイチローと言う体の小さい日本人の外野手を獲得した。
イチローの体を見て、多くの人々は、外野手のポジションがとれるのかどうかということすら危惧していた。
しかし、イチローは1年目でアメリカ大リーグのベースボールを変えた。
イチロー野球を大リーグで作り上げた。
マリナーズの看板スターになり、ケン・グリフィ・ジュニアの後をしっかりと受け継いだ。
イチローは、今や大リーグのスーパースターの一人に数え上げられる存在になった。
現在(2007年6月28日現在)、打率は3割6分4厘でアメリカン・リーグ2位である。100本のうち36本のヒットを打つという打率0.364と甚だ高率であっても、打率トップになれない。なおその上に一分の差を持って一人いるのである。これが大リーグの凄さというものか。
安打数は114本で大リーグでトップ、盗塁数は22盗塁で、ア・リーグ2位の成績である。
今年(2007年)のオールスターゲームには、外野手部門の3人の一人としてファン投票で選ばれるであろう。
マリナーズの新旧のスターのイチローとケン・グリフィ・ジュニアが、グランドで久しぶりの再会を喜び、抱き合う姿を見るのは、人の心を和ましてくれる。
交流戦の最後の日、2007年6月25日、グリフィは2本のホームランを打ってくれた。
2本目のホームランは、美しい弧を描いて、右翼席の中段に飛び込んだ。
これがグリフィのホームランかと、しっかりと脳裏に焼き付けた。
そのホームランは、通算584本目のホームランであった。
大リーグ歴代単独7位のホームランであった。
セイフコ・フィールドの観衆は、立ち上がり歓呼の声と拍手でホームベースを踏むグリフィをたたえた。敵地の球場であるにもかかわらずである。
それは、7年ぶりに見るマリナーズが育てたスーパースターへの祝福である。
今迄閑古鳥が鳴いていたセイフコ・フィールドは、レッズとの3連戦は連日4万人を超える満員の入場者を記録した。
大リーグのスーパースターとはどういうものか。その存在感と力量をまざまざと見せつけてくれた。
グリフィはレッズ移籍後は怪我に泣き、満足なシーズンを送ってこなかった。
しかし、今シーズンは本来の力を見せてくれそうである。現在ナ・リーグでホームラン21本を打ち、ホームラン部門第3位に位置している。
2007年のオールスターゲームには、久方ぶりに選ばれるのでは無かろうかと期待している。
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