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381)ゴルフ場が最悪期を脱した

 当ホームページの鑑定コラムのアクセス統計を取ったところ、2007年7月1日〜2007年9月30日の3ヶ月の期間に、ゴルフ場関連の記事の鑑定コラムアクセスが突然多くなった。

 この現象を見て、
 「おかしいな。
 ゴルフ場、或いはゴルフ業界を取り巻く環境に何かあるのではないだろうか。」
と思い、原因を探ってみた。下記が原因でゴルフ場関係の当ホームページの鑑定コラムのアクセスが増えたと断定は出来ないが。

 経済産業省が特定産業の動態統計データを発表している。
 その中にゴルフ場編がある。
 ゴルフ場の動態調査は、全国のゴルフ場全てを調査するのでなく、一部のゴルフ場を抽出してその経済動向を探るものである。

 経産省に聞けば、北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、香川、福岡の中のゴルフ場を抽出した統計データという。
 であるから、売上高・利用者は、全国ゴルフ場の総売上高・総利用者数を示すものでは無い。

 そうした前提の経産省のゴルフ場動態調査の発表データによると、ゴルフ場の売上高、利用者数は、下記のごとくである。

                       売上高百万円       利用者数人
 平成16年         108,895      9,435,379
 平成17年         101,887      8,950,252
 平成18年         101,101      9,033,931

 平成18年4月〜6月           29,951      2,643,725
 平成18年7月〜9月           29,182      2,719,067
 平成18年10月〜12月         27,418      2,363,340
 平成19年1月〜3月           16,632      1,494,893
 平成19年4月〜6月           30,522      2,739,024

 平成18年7月〜平成19年6月までの、最近1年間のゴルフ場売上高・利用者数は、上記の期間数値を加算計算すれば、
     売上高      103,754百万円
     利用者数       9,316,324人
である。

 この平成18年7月〜平成19年6月までの直近1年間の数値と、平成18年の数値を較べて見れば、

                        売上高百万円       利用者数人
 平成18年          101,101      9,033,931
  平成18年7月〜平成19年6月    103,754            9,316,324

である。

 ゴルフ場の売上高、利用者とも、直近1年間の数値の方が平成18年1月〜12月の数値を上回っている。その増加率は、
 売上高は、
       103,754÷101,101≒1.026
利用者数は、
       9,316,324÷9,033,931≒1.031
である。

 即ち、ゴルフ場の売上高は2.6%のプラス、ゴルフ場の利用者は3.1%のプラスである。3.1%の利用者の増加の意味することは大きい。

 平成バブル経済崩壊後、ゴルフ場の売上高、利用者とも減少傾向にあったが、上記分析から考えると、平成18年後半を底にして、上昇に転じたのでは無いかと判断される。

 今後再びバブル経済時のごとく、投資目的の無茶高な会員権の価格上昇というゴルフブームは生じないと思われるが、長かった冬の期間をゴルフ場は脱したのでは無いかと思う。

 平成18年(2006年)後半をゴルフ場の底と考えると、都心の地価は2002年に底を打って上昇に転じていることから、ゴルフ場は土地価格に遅れること4年半と言うことになる。

 ゴルフ場の売上高、利用者の増加現象を知って、3〜4年前にゴルフ場を買っておれば良かったと思う人もいるであろう。その頃は民事再生法にかかって、会員権価格98%カット、築造費の5%程度の価格というごとくのゴルフ場の売り物があった。


 本鑑定コラムには、ゴルフ場について多くのコラムがありますが、そのうちの一つの鑑定コラムを下記に記します。

 鑑定コラム29) 「川奈ゴルフ場の価格」

 

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