2008年の大学の講義も12月15日で終わり、正月休みに入る。
来年1月は、中旬の一回の講義で2008年度の講義は終わる。
4月から不動産とはどういうものかに始まり、不動産の基本を教え、不動産鑑定評価の総論、価格評価論を終えて、11月になってやっと賃料評価の講義に入った。
過去2年は、賃料の一部までしか講義を進めることが出来なかった。
これではいけないと思い、今年は不動産鑑定評価の総論、価格評価論は重要な部分のみの講義に絞った。
賃料の新規賃料の求め方をまず教え、継続賃料の求め方である差額配分法、スライド法、利回り法まで教えようと講義内容を考えた。
12月講義の最終日はスライド法について講義した。
利回り法は、2009年1月に一回ある講義で教える事にした。それによって賃料の大部を教えることになる。
受講する学生には、
「日本に多くの大学はあるが、賃料の求め方を教えてくれる大学は、桐蔭横浜大学のここだけだょ。
日本の大学の中で、君達のみが賃料の求め方の基本を学ぶ事が出来るのだょ。」
と偉そうに、講義の稀少性を教壇から私は云う。
聴く学生はどう思うか私には分からないが。
現在、社会で活躍している不動産鑑定士の誰一人、大学で学問として不動産鑑定を系統だって教えられ学んでいない。
国家試験の合格のために、市販されている不動産鑑定評価基準の解説書を読んで、不動産鑑定士になって来ているのである。
桐蔭横浜大学の私の講義の受講生のみが、唯一不動産鑑定評価を基礎から学び、鑑定評価で最も難しい賃料評価まで系統だって学ぶことが出来るのであると、一人勝手に偉そうに思い込んで講義をしている。
受講生の中にロースクールに進学して、弁護士になるというはっきりした目的を持った学生もいる。
その学生が、ロースクールに進み、司法試験に合格し弁護士になったら、不動産に大変強い弁護士、一味違った弁護士が出現することになろう。
そのことを思うと、それが実現するまでには少し時間がかかるが、人に教え人を育てることの素晴らしさ、楽しさが感じられてくる。
桐蔭横浜大学の法科大学院(ロースクール)は、今年8人の司法試験合格者を出した。
桐蔭横浜大学の講義についての鑑定コラムは、下記にもあります。
鑑定コラム459)「ある大学の不動産鑑定のDCF法のレポート課題」
鑑定コラム469)「ダウ777ドル下落の2008年9月29日のブラックマンデー」