○鑑定コラム


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ

529)RC造マンションのコンクリート使用量

 鑑定コラム528)で、RC造マンションのコンクリート使用量を、のべ床面積平方メートル当り0.65立方メートルとした。

 その数値の根拠は、下記による求め方によるものである。

 ある建築雑誌に、

     Y=0.1X+0.45

の関係式が研究発表されていた。

         コンクリート量
    Y=────────                                         
             施工面積

             外部めくら面積
        X=────────                                         
             延べ床面積

である。

 上記式より、延べ床面積u当りのコンクリート量を知ることが出来る。
 上記式は多くの施工例に基づいて導き出された計算式と思われる。

 上記YXの計算式を使って延べ床面積当りのコンクリート量を計算してみる。

 例えばRC造8階建、延べ床面積4,830uのマンションがあるとする。
 各階の縦横の長さは、縦20m、横30mとする。
 各階の面積は、
        20m×30m=600u
である。

    600u×8+30u(PH)=4,830u

 外部めくら面積とは、外壁開口部つまり窓等を全てコンクリートに覆った開口部の無い外壁の状態を言う。

 外周の長さは、
    (20m+30m)×2=100m
である。

 階高を3mとすると、各階及び全部の外壁めくら面積は、
     3m×100m=300u
     300u×8=2,400u
である。

 ペントハウス30uの縦横の長さを5m、6mとする。
 ペントハウスの外壁めくら面積は、
     (5m+6m)×2×3m=66u
である。

 8階建の共同マンションの外壁めくら面積は、
     2,400u+66u=2,466u
と求められる。

 延べ床面積は、4,830uであるから、

    X=2,466÷4,830=0.510
である。

 施工面積は、床面積のほかベランダ、ピロティ、最上階屋根等の面積も含むものである。その面積を延べ床面積の30%とする。

 施工面積は、
    4,830u×1.30=6,279u
となる。

 コンクリート量をCとする。
 上記で求められた数値を前記YXの計算式に代入する。

     C
      ───  = 0.1×0.51+0.45                                   
       6,279
である。

 この式を解けば、
    C≒3,146立方メートル
と求められる。

 8階建延べ床面積4,830uのマンションの使用するコンクリートの量は、3,146立方メートルである。

 このコンクリート量を延べ床面積で除す。
      3,146÷4,830=0.6513≒0.65

 こうして鑑定コラム528)の記事に使用した、延べ床面積1uのコンクリート使用量0.65立方メートルは求められる。

 但し、この求められた数値はあくまでも標準的・平均的なものであって、壁厚、スラブ厚によってコンクリートの量は異なってくる事になることは分かろう。


 鑑定コラム528)「19ミリ棒鋼トン7万円を切る(2009年4月3日)」

フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ