○鑑定コラム



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690) サービサーの東京債権回収が倒産した

 サービサー会社の東京債権回収株式会社が、2010年7月30日に倒産し、東京地裁に特別清算を申請したと、帝国データバンクの2010年8月2日付「大型倒産速報」は報じる。

 銀行が融資の担保として持つ不動産がらみの債権が、返済が滞り、不良債権となった債権の整理をするサービサーが、まさか自らが倒産するとは思わなかった。

 ミイラ取りがミイラになったごとくである。

 東京債権回収は、法務省が管轄するサービサー業の登録番号第3号のサービサーである。

 銀行、金融機関の系列ではなく、独立系のサービサーであった。

 銀行・金融機関が所有する不動産に関する担保不良債権を安く仕入れ、債権債務関係をきれいにして、不動産市場に売り出して投下資本を回収し、利益を稼ぐ業種である。

 担保不動産の不良債権には、地上げ途中の虫食い状態のどうしょうもない物件もあるが、賃料収入もしっかりしている貸ビル、賃貸マンションも中には入っている。玉石混交の担保不動産の不良債権である。

 不良債権とはいえ、銀行等からそれらを購入する時には、当該不動産の市場価値を充分調査し、損失の出ないように値踏みして不良債権を購入しているハズである。

 それがどうして倒産してしまったのか。

 不良債権を束にして、入札にかけて処分する(これをバルクセールという)のが担保不動産の不良債権を持つ銀行等のやり方である。

 その競争入札に応札するサービサーとして、競争入札に高い金額の札を入れすぎて、利益が出なくなって倒産してしまったと言うことなのか。


 鑑定コラム319)「とてつもない売上高の伸びを持つ新産業の出現」


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