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689) 銀行の不動産業への新規融資がゆるみだした

 日本銀行が、2010年4月〜6月(2010年第2四半期)の国内銀行の貸出残高の集計結果を発表した。

 それによると、国内銀行の不動産業への新規貸出額が増加に転じ始めた。
 即ち新規融資がゆるみ始めたようだ。

 2008年、2009年と大幅な対前年同期比マイナスが続いていたが、2010年になって、それがプラスに転じた。

     2010年1〜3月   +7.8%
     2010年4〜6月   +6.6%

である。

 この数値をもって土地価格が即上昇に転じるということでは無いが、この数値及びプラスに転じたという事実の不動産業への心理的影響は大きく、不動産価格の下落にも歯止めが掛かるかもしれない。
 しかし、先のことを確実に予測することは難しく、次期がマイナス数値になって、予測が間違っていたとして、頭をガツンとされるかもしれない。

 下記に日本銀行発表のデータを記す。単位は億円。対前年同期比%の数値は筆者の計算によるものである。

      四半期    不動産業新規貸出額      対前年同期比
  2008年1〜3月             30,365                        2.4
  2008年4〜6月             18,122                     ▲18.8
  2008年7〜9月             20,304                     ▲18.6
  2008年10〜12月           15,281                     ▲36.2

2009年1〜3月 23,227 ▲23.5 2009年4〜6月 13,931 ▲23.1 2009年7〜9月 17,994 ▲11.4 2009年10〜12月 14,435 ▲5.5
2010年1〜3月 25,029 7.8 2010年4〜6月 14,854 6.6


 鑑定コラム291)「バブル時に迫る銀行の不動産業への新規貸出額」

 鑑定コラム764)「2010年の国内銀行の不動産業への新規融資額は7.6兆円」


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