牛どんの吉野家ディ・アンド・シー(安部修仁社長)が、中華料理宅配会社の上海エクスプレスワールドワイドという会社を企業買収した。(日経2002.10.16)
吉野家は新しい業種への進出を行おうとしているようだ。
企業買収した会社は、営業店舗30店舗を持ち、売上高23億円(2002年6月期)で、営業損失14,900万円の赤字という。
この会社の企業買収価格はいくらが妥当か。
損益計算書等も無く、会社買収価格の推定は甚だ大胆であるが、上記データのみで考えてみる。
以下、お手並み拝見、どんな論理建てで企業買収価格を推定するか、高見の見物的におおらかに読んで頂きたい。
飲食店の吉野家が買収するのであるから、営業利益率20%の確保は吉野家は考えるであろう。
営業損失は1.49億円である。営業損失であるが、この数値を営業利益と見なす。すると売上高は、
1.49億円÷0.2=7.45億円
に相当する。
実際には営業損失であるから、これだけの売上高は無いと考える。
23億円−7.45億円=15.55億円
企業買収される中華料理宅配会社の売上高は23億円であるが、実質売上高は15.55億円と考える。
売上高の1/5を吉野家が買収しても良い相当の企業価値とする。
15.55億円×1/5=3.11億円
上海エクスプレスワールドワイドの企業買収価格は3.11億円と求められる。この3.11億円が果たして妥当か否か。
また以上の求め方が妥当が否か。そして他にも適用出来るかどうか。
それらを立証するためには、他の企業買収事例に適用して、その信頼度を確かめる必要性がある。
吉野家ディ・アンド・シーの上海エクスプレスワールドワイドの企業買収価格は3.55億円であった。
吉野家についての記事は、下記の鑑定コラムにもあります。
鑑定コラム 25)
「牛どん吉野家の家賃6%」
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