○鑑定コラム



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8)米国の鑑定事情

 2001年 1月頃読んだ論文がある。
 今から相当古く情報足り得ないかもしれないが、その論文の内容の一部が、私の頭からどうしても離れない。その論文を紹介する。

 財団法人日本不動産研究所北米連絡員の藤木一彦氏が、同研究所発行の『不動産研究』第43巻第1号に、マイケル・R・ミルグリム著の「21世紀に向けての米国不動産鑑定業界」という題の論文の翻訳を行っている。

 その論文には、米国不動産鑑定業界の現状と将来の展望が述べられている。
 自動評価モデルとか鑑定技術革新、他産業からの参入などの状況が書かれている。
 その中で私が注目したのは、小規模鑑定事務所は大手事務所に吸収されるか、小規模事務所のネットワークの中に参加することが迫られているという記述、加えてその動きに歩調を合わせるごとく、鑑定顧客と鑑定業者の間で仲立ちをする「鑑定管理会社」の存在が大きくなりつつあるという記述であった。

 この論文を読んだある不動産鑑定士は、
 「日本の不動産鑑定業界も 2〜3年の内には、論文のごとく大変貌せざるをえないだろう。既にその動きが進みつつある。」
と怖いことを言っていた。

 またある不動産鑑定士は、
 「公認会計士の歩んだ道を、不動産鑑定士は研究すべきである。」
とも言っていた。

 論文を読んでおよそ 1年経とうとしているが、未だに私の頭の隅に残り、自問自答しているのは、上述のネットワーク化と鑑定管理会社の強大化の2つである。

 論文の大部の要約は著作権侵害も懸念されることより、上記一部の紹介にとどめる。
 既に同論文を読まれた方はいるかと思われるが、不動産鑑定では日本より遙かに先人であるアメリカの現状を知ることは、自身の将来設計のためにも無駄ではない。
 興味ある人は同論文を読まれたい。

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