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日本銀行が、2013年7月1日に、全国企業短期経済観測調査を発表した。
四半期毎に発表される「日銀短観」と呼ばれる景気判断指数である。
日本経済の実態を良く反映しており、調査結果は政府の経済政策、日銀の金融政策に大きく影響を与えている。
全国10,623社へのアンケート調査で、99.0%の回答率の調査結果である。
その調査の柱をなすのが、業況判断のDI値である。
その中でも日本経済を引っ張り、支えているのは大企業の製造業のDI値の動向である。
日本経済は何だかんだと云っても、大企業の製造業が日本の経済の中心的存在にある。日本人の給与の源の源である。
ここがしっかりして、景気良くならないと日本経済はいかんともしがたい。
図体の大きい大企業の製造業のDI値が、2013年6月調査で「+4」の数値を付けた。
過去6年の大企業の製造業のDI値を見ると、下記である。
2008年06月 5
2008年09月 -3
2008年12月 -24
2009年03月 -58
2009年06月 -48
2009年09月 -33
2009年12月 -24
2010年03月 -14
2010年06月 1
2010年09月 8
2010年12月 5
2011年03月 6
2011年06月 -9
2011年09月 2
2011年12月 -4
2012年03月 -4
2012年06月 -1
2012年09月 -3
2012年12月 -12
2013年03月 -8
2013年06月 4
2008年(平成20年)9月のリーマン・ブラザーズの倒産は、日本経済に大打撃を与えた。
その様子は、下記のグラフをみれば分かろう。
グラフの右から左へ5年位前に、ドーンとグラフがマイナス方向に鋭角的に大きく下がっているのが、リーマン・ブラザーズの倒産の影響によるものである。
2009年3月には、大企業の製造業のDI値は「−58」を付けることになる。
半分以上の大企業の製造業が景気は悪いということになってしまった。
そのリーマンショックから何とか立ち直ろうとして努力し、DI値は「+8」まで回復して来た。
景気は良くなってきたという会社の方が多くなって来たところに、東日本大震災(2011年3月)が発生した。
東日本大震災によって日本経済は再度痛めつけられ、2012年12月には大企業の製造業のDI値は「−12」まで下がってしまった。
そのDI値は、
2012年12月 -12
2013年03月 -8
2013年06月 4
とマイナスからプラスに転じた。
東日本大震災前のDI値にまで回復して来た。
このプラスのDI値が続くことを願う。
日本銀行の短観の調査結果が信頼出来るのは、日銀のアンケートに回答する企業が、真面目にそれぞれの会社の業績を正しく反映して回答しているからである。日本人の生真面目さがここに出ている。
しかし、日本人の生真面目さは、生まれつき備わっているものではない。
デタラメな回答しておけという発想を持っていたら、調査の信頼性はたちまち無くなる。
日本人は、この生真面目さをいつまで保つことが出来るのか。
下記に、2000年12月からの大企業の製造業のDI値の推移グラフを記す。
日本銀行の調査発表の数値から田原作成のグラフである。
鑑定コラム949)「不動産価格DI値は11不動産鑑定士会で発表している」
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