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大リーグナショナル・リーグのマーリンズ球団の選手として、今年(2015年)から同球団にいるイチローは、2015年10月4日に、フィラデルフィアでのフィリーズ戦で、ピッチャーマウンドに立ち、投手として1インニングボールを投げた。
マーリンズのレギュラーシーズンの最終戦に、イチローは大リーグの投手になった。
それまで右翼手として守備についていたイチローは、8回の裏、投手の4番手として、4点ビハインドの2-6の得点でマウンドに立ち、5人の打者に対して18球投げた。
日本経済新聞(2015年10月5日)のスポーツ欄は、上半分の大半を、イチローの大リーグ投手の記事で埋めている。
そして「大リーグの公式サイトによる」と出典を明示して、イチローが投げた18球の種類と打たれた結果を載せている。
日経がここまで詳しく記事にすることは、珍しいことだ。
その日経の記事作成労苦に敬意を表して、5人の打者に対する投球結果を引用、使わしてもらう。下記である。
ヘレラ 二塁打
ラップ センターフライ・・・アウト1つ目
スウイニー 二塁打
ガルビス 二塁ゴロ・・・・・・アウト2つ目
アンテール レフトフライ・・・・アウト3つ目
2安打1失点である。
球速の最速は、時速143kmであった。
1インニング投げて、1失点であるから、防御率は9.00ということか。
大リーグの投手イチローの記録として、公式記録に残ることになる。
これを題材にして、小説を書き上げることが出来るではないか。
そしてベースボール映画も作れるではないか。
投手イチローは、最初は時速143kmの直球(ストレート)を投げていたようだ。
この直球は、二塁打2本打たれた。
このことから、イチローは、自分の直球は大リーグでは通用しないと判断したようだ。
その後、すぐ変化球の投球に切り替え、スライダーを投げる。
スライダーというボールは、変化球の一つで、右投げの投手が投げる場合、ホームベースの上で、右打者よりほぼ水平に変化して遠くに逃げるボールである。マウンドに立つ右投げ投手から見ると、ボールがホームベースの上で、左に曲がるボールである。
このボールの変化は、投手のボールの握り方によって操作される。
このスライダーで2つのアウトを取った。
イチローもインタビューで、そのことを話している。
通用しないと分かれば、通用する最適方法を見つけ、それにすぐ切り替えて対応する。
この対応力の見事さが、イチローの素晴らしいところか。
捕手をしたテリスは、
「イチローの球を受けることが出来てうれしい。
スライダーが良かった。」
と述べたことを、フイラデルフィア発共同通信電として、日経新聞は伝える。
テレビでは、イチローの大リーグ投手登板の映像を流す。
ヒットを打たれた時の悔しそうなイチローの顔が印象に残る。
2安打1失点の投手成績であったが、ナインは、投球を終えてベンチに帰って来たイチローに対して、笑顔でイチローをもみくちゃにし、イチローの頭を叩いて祝福していた。
マーリンズのジェニングス監督も粋なことをやる。
ジェニングス監督は、1ヶ月半ほど前からイチローと投手登板について話しあっていたとのこと。
そのジェニングス監督曰く、
「イチローくらい実績のある選手ならそれなりの希望をかなえる資格はある。」
と。
ジェニングス監督は、日本人のイチローに敬意を持っている。
ジェニングス監督ありがとう。
野球は楽しい。
鑑定コラム1368) 「イチローは過去の人か」
鑑定コラム365) 「2007年大リーグのオールスターゲームの主役はイチローだった」
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