365)2007年大リーグのオールスターゲームの主役はイチローだった
2007年7月11日(日本時間)にアメリカ大リーグのオールスターゲームが、サンフランシスコのジャイアンツ球場で開かれた。
この2007年のオールスターゲームは、イチローの為のオールスターゲームであつたと言っても良いものであった。
それまで6回連続にオールスターゲームにイチローは出ているが、安打数は3つにしか過ぎない。それが今年は3打数3安打である。そのうちの最後の安打はランニングホームランである。この言葉は和製英語であるが、78度目と言う長い歴史を持つ米大リーグのオールスターゲームであるが、ランニングホームランは史上初めてという。
3打数3安打そしてその一つが、オールスターゲーム初のランニングホームランとなれば、ア・リーグが勝てば、MVPはイチローに決まりである。
事実その通りになった。
オールスターゲームに選ばれて出場出来ることすら大変困難であるのに、そのオールスターのメンバーに選ばれ、且つその中からただ一人しか選ばれない最優秀選手にイチローは選ばれた。
イチローは大リーグのトップに立ったのである。
ナ・リーグのケン・グリフィも外野手のファン投票で選ばれていた。
打順はナ・リーグの4番である。
イチローの3打席目に打った打球は右中間に飛んだ。あわやホームランかと思われる飛球であった。打球は変則フェンスの角に当たり、打球が予測しがたい方向に転々とした。
この間にイチローの足は2塁ベースを踏んで、走りに加速がかかった。見ていて気持ち良い加速のかかった走りである。そして本塁まで来てしまった。
右翼の変則フェンスに当り転々するボールを追いかけるのが、グリフィであった。イチローが尊敬するグリフィが、懸命にボールを追いかけるのも、何か因縁めいたものを感じた。
ランニングホームランを打って、自軍ダッグアウトに戻りベンチに座るイチローに対して、前に立って暑いだろうと大きなタオルを広げて煽り、イチローに風を送るマミー・ラミレスのユーモアな行為に笑いが生じた。
ファン投票で選ばれた2007年の大リーグの選手は次の人々である。投手は監督推薦の先発投手である。
この選手達が、2007年現在の大リーグのスターと呼ばれる人達である。
打撃順に記す。
(アメリカンリーグ) 1番 センター イチロー (マリナーズ) 2番 シヨート デレク・ジータ (ヤンキース) 3番 ファースト デビット・オルテーズ (レッドソックス) 4番 サード アレックス・ロドリゲス (ヤンキース) 5番 ライト ウラジミール・ゲレーロ (エンジェルス) 6番 レフト マグリオ・オルドネス (タイガース) 7番 キャッチャー イワン・ロドリゲス (タイガース) 8番 セカンド プラシド・ポランコ (タイガース) 9番 ピッチャー ダン・ハレル (アスレチックス)
(ナショナルリーグ) 1番 シヨート ホセ・レイエス (メッツ) 2番 レフト バリー・ボンズ (ジャイアンツ) 3番 センター カルロス・ベルトラン (メッツ) 4番 ライト ケン・グリフィ (レッズ) 5番 サード デビット・ライト (メッツ) 6番 ファースト プリンス・フィルダー (ブルワーズ) 7番 キャッチャー ラッセル・マーチン (ドジャーズ) 8番 セカンド チェース・アットリー (フィリーズ) 9番 ピッチャー ジェーク・ピービー (パドレス)