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1400)金沢のホテル等は新幹線開通でどう影響を受けたか

 2015年3月14日に、北陸新幹線の東京〜金沢間が開通した。

 この北陸新幹線開通によって、金沢のホテル等宿泊施設の客室稼働率及び宿泊者数は、どう変化したであろうか。

 観光庁が発表している「宿泊旅行統計調査」で分析してみる。

 直近のデータは、2015年(平成27年)7月までしか発表していないため、平成26年3月〜7月、平成27年3月〜7月の2期間の数値で分析する。

 即ち、この2期間は

          平成26年3月〜7月・・・新幹線開通前の状況
          平成27年3月〜7月・・・新幹線開通後の状況

を示す。

 この両期間の数値を比較すれば、新幹線開通の影響を知る事ことが出来る。

 延べ宿泊者数の変化を分析する。

               平成26年        平成27年           増減

    3月 160,272人 188,518人 +28,246人     4月 168,482人 175,886人 +7,404人     5月 182,921人 179,313人 ▲3,608人     6月 152,394人 171,276人 +18,882人     7月 126,633人 169,333人 +42,700人 計 790,702人 884,326人 +93,624人

 5月は、何故か3600人程度宿泊者が減っているが、他の月は全て宿泊者は増加している。

 3〜7月の5ヶ月間では、93,624人の増加である。

 1ヶ月当りでは、

             93,624人÷5=18,725人

18,725人の増加である。

 増加率にすれば、

         93,624
               ───── = 0.118                                  
                 790,702

11.8%の増加である。

 客室稼働率について分析する。

 3月〜7月の金沢の客室稼働率は、下記である。

               平成26年        平成27年         増減率

    3月 68.7%   78.6%   1.144     4月 68.8%   82.7%   1.202     5月 79.0%   82.7%   1.047     6月 64.9%   79.7%   1.228     7月 69.9%   82.0%   1.173 平均 70.26%   81.14%   1.155

 客室稼働率は、開通前と後では、15.5%の増加である。割合のポイントで云えば10.9ポイントのアップである。

 5月は宿泊者は3,600人程度減っていたが、客室稼働率は、3.7ポイントアップしている。3月〜7月の5ヶ月の全期間客室稼働率は、前年比で増加している。

 3月〜7月の5ヶ月の平均客室稼働率が、80%を越えている。

 客室稼働率80%越えの状態は、相当混雑している状態である。週末は当然として、平日でも、客室満室で宿泊を断られることもあり得る混雑である。

 北陸新幹線の開通による金沢の影響は大きい。


  鑑定コラム1322)
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