既に2件書いたが、この他4件ほど東京都中央卸売市場についての記事を書く。
その目的は、東京都中央卸売市場の論理的な適正な家賃はどれ程かを探るためである。
鑑定コラム1378〜1392)で、丸ビルの還元利回りはどれ程かを分析したごとくである。
東京都中央卸売市場11市場のうち、水産食品を扱う市場は、築地市場、大田市場、足立市場の3つである。
築地市場は、水産食品の他に青果食品も扱っているが、ここの小記事では水産食品についてのみ論じる。
東京都中央卸売市場の発表によれば、平成26年の上記3つの市場の水産食品の卸売売上高は、4,623億円である。
そのうち築地市場の売上高は、4,350億円である。
水産食品の取扱高は、圧倒的に築地市場が多い。取扱高の94.1%を築地市場が占める。
この数値を知れば、築地市場は、1350万人(平成27年10月1日現在13,490,558人 東京都の発表による)が住む大東京の人々の食べる魚の価格を左右していると云っても良い。
そうした築地市場であるが、最近の売上高は芳しくない。
平成26年の卸売売上高は、4,350億円であるが、平成15年には4,981億円の売上高であった。
平成15年以降の築地市場の水産食品の卸売売上高を記す。東京都中央卸売市場の発表である。売上高億円は田原による。下記である。
年 売上高円 売上高億円
平成15年(2003年) 498,137,022,142 4981 平成16年(2004年) 493,398,119,084 4934 平成17年(2005年) 480,423,042,678 4804 平成18年(2006年) 489,841,950,410 4898 平成19年(2007年) 487,338,273,696 4873 平成20年(2008年) 477,551,042,321 4776 平成21年(2009年) 434,464,185,788 4345 平成22年(2010年) 432,384,045,996 4324 平成23年(2011年) 423,765,053,377 4238 平成24年(2012年) 417,189,738,826 4172 平成25年(2013年) 421,728,985,335 4217 平成26年(2014年) 435,022,632,269 4350
4,172 ───── ≒ 0.84 4,981
4,350 ───── ≒ 1.043 4,172
平成24年1月1日 13,184,161人 平成26年12月1日 13,390,116人
13,390,116人 ────────= 1.016 13,184,161人