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三菱地所の2015年の全国全用途の賃料は、坪当り24,283円と先の鑑定コラム1500)で説明した。
過去の同賃料は、鑑定コラム1500)と同様な求め方で求めると、下記である。
2001年 23,264円
2002年 22,858円
2003年 22,459円
2004年 21,925円
2005年 21,726円
2006年 21,711円
2007年 22,042円
2008年 22,937円
2009年 24,098円
2010年 24,886円
2011年 24,159円
2012年 23,581円
2013年 23,581円
2014年 23,294円
2015年 24,283円
賃料は、地価の動きから遅行性があることは知られている。
それがどれ程の遅行性かは、具体的に分析されていない。
賃料は地価に遅行性があるならば、地価の推移を調べて比較すれば分かり、賃料の遅行性という事実の存在を立証出来ることになる。
三菱地所の全国全用途の賃料は、三菱地所の賃貸建物の所有が全国規模の範囲にあり、かつ全用途の賃料であるため、その賃料の動きが、どの地価の動きと関係しているのか分からない。一発で結論のデータが分かれば苦労は無い。私にはその様な洞察力は無い。分析の現実はそんなものではない。
多くの地価の動きを調べ、試行錯誤を経て、三菱地所の全国全用途の賃料の動きともっとも動きが似ている地価が分かった。
それは、東京23区の平均住宅地価格(東京都財務局の発表している地価公示価格の23区平均価格)であった。
東京都財務局発表の地価公示価格の23区の住宅地平均価格は、下記である。
坪当り換算は、u当り価格に3.30578を乗じて求める。
u価格 坪換算価格
2001年 454,000円 1,500,824円
2002年 453,000円 1,497,518円
2003年 443,000円 1,464,461円
2004年 438,300円 1,448,923円
2005年 440,300円 1,455,535円
2006年 454,900円 1,503,799円
2007年 517,500円 1,710,741円
2008年 579,400円 1,915,369円
2009年 530,500円 1,753,716円
2010年 492,000円 1,626,444円
2011年 487,800円 1,612,559円
2012年 484,000円 1,599,998円
2013年 478,000円 1,580,163円
2014年 504,800円 1,668,758円
2015年 518,600円 1,714,378円
左縦軸に三菱地所全国全用途賃料をとる。右縦軸に東京23区住宅地価格をとる。
図示すると下記である。
23区住宅地の底、天井と、三菱地所全国全用途賃料の底、天井をグラフで見ると、両者はほぼ2年(2013年は1年)のタイムラグをもって同じ変動をしている。
23区住宅地価格が2年(2013年は1年)早い。三菱地所全国全用途賃料は2年(2013年は1年)遅れて底、天井を付けている。
(2004年の底)
23区住宅地価格 2004年
三菱地所全国全用途賃料 2006年
2年のタイムラグ
(2008年の天井)
23区住宅地価格 2008年
三菱地所全国全用途賃料 2010年
2年のタイムラグ
(2013年の底)
23区住宅地価格 2013年
三菱地所全国全用途賃料 2014年
1年のタイムラグ
2013年の底のみ1年のタイムラグである。
土地価格の動きが始まるのは、真っ先に都心の高度商業地の地価である。その動きについて行くのは、銀座等の店舗賃料、事務所賃料である。
23区住宅地の地価の動きは、都心高度商業地の地価の動きから少し時間を置いて動き始める。
三菱地所全国全用途の賃料は、その23区住宅地地価の動きより更に2年遅れて動いている。
それはゆっくりと、のんびりと云える程遅く動いている。
鑑定コラム1500)「三菱地所の全国全用途平均賃料は坪当り24,283円(2015年)」
鑑定コラム1872)「30年9月三菱地所の全国全用途の賃料は坪当り26,389円」
鑑定コラム1873)「三菱地所全国全用途賃料は三鬼商事(東京ビジネス地区)賃料の2年遅れ」
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