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日本を代表する帝国ホテルの2016年3月期の決算書から、ホテル業界の景気を推測する。
発表された帝国ホテルの2016年(平成28年)3月期の決算は、下記である。
売上高 55,813百万円
材料費 12,406百万円
販売費 39,334百万円
営業利益 4,072百万円
営業利益率は、
4,072百万円
──────── = 0.0729≒0.073
55,813百万円
7.3%である。
前期(平成27年3月期)は、
売上高 53,754百万円
営業利益 3,900百万円
営業利益率は、
3,900百万円
──────── = 0.0725
53,754百万円
7.25%である。
営業利益率は、28年3月期、27年3月期ともに7%を越えている。28年3月期は売上高3.8%増、営業利益4.4%増である。
7%を越える営業利益率、対前年比で売上高、営業利益も3〜4%増であることは、ホテル業界は良好な環境にあると云える。
帝国ホテルの決算書で、日本の経済状況とホテル業界がどういう状況にあるのかについて、下記のごとく述べている。
「わが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復を続けてまいりましたが、期後半は、中国やアジア新興国等における経済の減速などの影響により、景気の停滞感が高まりました。
ホテル業界におきましては、アジアを中心とした訪日外国人客数の増加や堅調な日本人客の観光需要に支えられ、客室の稼働率が上昇し、単価も増加するなど、良好な経営環境が継続いたしました。」
ホテル業界より見た日本の経済状況は、企業収益は回復したが、2015年10月以降は、新興国等の経済減速により、景気は停滞しつつあると見ているようである。
ホテル業界については、「良好な環境が継続している」と判断している。
では、ホテル業界の今期(2016年4月〜2017年3月)について、帝国ホテルはどう判断しているのか。
それについては、次のごとく述べている。
「ホテル業界におきましては、販売競争の一層の激化が予想されますが、政府の観光立国推進に向けた諸施策等によるさらなる訪日外国人の増加を背景に、客室販売を中心に良好な経営環境の継続が期待されます。」
今期については、「良好な経営環境の継続が期待されます」と判断していることから、2016年のホテル業界は活況のようだ。
2016年3月期の帝国ホテルの一室の料金、客室稼働率については、稿を改めて記したい。
****追記 2016年7月11日
2016年3月期の帝国ホテルの一室料金、客室稼働率については、鑑定コラム1513)に記事アップしました。
鑑定コラム1360)「帝国ホテル営業利益率7.2%(平成27年3月期)」
鑑定コラム1513)「帝国ホテルの1室料金は34,357円(平成28年3月)」
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