○鑑定コラム


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ

1811)住宅地 3,000u〜12,000uの土地価格修正評点

1.はじめに

 2001年に住宅地の土地の地積による価格修正率を著書で発表した。

 現実の鑑定評価にあっては、3000u以下の住宅地の土地ばかりでなく、3,000uを超えた5,000とか10,000uを超える土地もある。

 3,000uから12,000uの土地面積の価格修正率について、考えたい。

2.地積3,000uの価格評点

 拙著『賃料<家賃>評価の実際』P43(清文社、2001年)の土地面積大と価格減の分析で、200uの土地の価格を評点100とした場合、3,000uの価格評点は80と分析した。

3.地積3,000uの標準的奥行

 200u〜3,000uの土地の価格修正は、上記の著書の分析で分かる。

 3,000uを超えた土地面積の価格修正を分析する。

 @ 間口と奥行

 土地の間口と奥行の間には、一般的には

                    間口  1.0
                    奥行    1.5

の関係が標準的な割合である。

 A 地積3,000uの標準的奥行

 地積3,000uの標準的奥行と間口を求める。

 間口をXとする。次の算式が成立する。
                   X×1.5X=3,000u

 Xを求めると、

                   X=44.7m

である。

 まとめると、地積3,000uの標準的間口と奥行は、

              間口は、44.7m
              奥行は、44.7m×1.5=67m

である。

4.国税庁財産土地評価の評点

@ 奥行67mの価格評点

 国税庁の財産基本通達付表1「奥行価格補正率表」の普通住宅地区にあっては、

              奥行67mの評点   85

である。(注1)

 奥行67mの標準的な整形画地とすると、間口は44.7mで、土地面積3,000uの土地である。

 (注1) 国税庁財産基本通達 奥行価格補正率表(昭45直資3−13・平3課評2−4外・平18課評2−27外改正)
 https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/02/07.htm#a-hyou_01

 A 奥行100mの価格評点

 前掲の国税庁の奥行価格補正率表によれば、

             奥行100m以上の評点    0.8

である。

 100m以上とあるから、100mとする。

             奥行100mの評点            0.8

である。

 奥行100mの標準的な整形画地の間口は、

             100m÷1.5=66.66m≒67m

である。

 土地面積は、

                  67m×100m=6,700u

である。

 B まとめ

 上式より、国税庁の財産土地評価における土地面積と価格評点をまとめると、下記である。

             3,000u(奥行67m)    85 
             6,700u(奥行100m)    80
 
4.関係式

 @ 200uの価格評点による評点検討

 地積と価格評点については、著書において、前記したごとく、200uの価格を評点100とした場合、3,000uの価格評点は80と求めている。

 6,700uの土地の価格評点は、上記国税庁財産土地評価の評点を利用して、次のごとく求める。

                               財務省財産評価評点     鑑定分析評点

3,000u(奥行67m)    85  80 6,700u(奥行100m)    80  X
85 80 ── = ──  80 X
85X = 6,400  X = 75.29

 6,700uの土地面積の価格評点は、75.29と求められる。

 A 3,000u、6,700uのXYの評点

 3,000uの地点場所をA、6,700uの地点場所をBとする。

 縦軸Yを評点、横軸Xを土地面積とする。

 A、Bの座標は、

                          A(3,000,80)
                          B(6,700,75.29)

である。

 B 関係式

 ABを結ぶ直線式を、

                        Y=a+bX

とする。

 算式は下記である。

                      80 =a+3000b …… @
                     75.29=a+6700b  …… A

 @−Aより、

                     4.71 = −3700b
                       b = −0.00127 ≒ −0.0013

である。

 aは、

                       a= 80−3000×(−0.0013)
                         = 80+3.9
                         = 83.9

である。

 求める方程式は、

                       Y= 83.9−0.0013X

である。

5.評点

@ 4,000uの価格評点

 4,000uの地積の土地の価格評点を求める。

 上記で求められた算式のXに、4,000を代入する。

             Y=83.9−0.0013×4,000=78.7≒79

 地積4,000uの土地の価格評点は、79である。

A 各地積の価格評点

 上記と同じ求め方によって、3,000uから12,000uまでの地積の価格評点を求めると、下記一覧である。

                地積u                  価格評点
                3,000                      80
                4,000                      79
                5,000                      77
                6,000                      76
                7,000                      75
                8,000                      74
                9,000                      72
               10,000                      71
               11,000                      70
               12,000                      68


  鑑定コラム593)
「住宅地の地積大による土地価格の修正率」

  鑑定コラム1818)「小金井カントリー倶楽部の固定資産税は高すぎるのでは無かろうか」


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ