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日本銀行が、2018年8月9日に、2018年第2四半期(2018年4月〜6月)の貸出先別貸出額を発表した。
2018年4月〜6月の間の国内銀行の不動産業への新規貸出額は、2兆3131億円であった。
前年同期は、2兆3989億円(発表時は2兆3961億円)であった。前年同期比で▲858億円の減である。率にすれば▲3.6%のダウンである。
2018年3月は前年同期比▲8.5%のダウンであったから、その数値と比較すればダウン率は縮小しているが、貸出減が続いていることには変わりない。
2018年6月直近1年間の国内銀行の不動産業への貸出先別貸出金額は、下記である。(四半期発表金額がその後訂正されているのもある。)
2017年09月 29604億円(発表時29603億円)
2017年12月 25675億円(発表時25672億円)
2018年3月 34655億円
2018年6月 23131億円
計 11兆3064億円
11兆3064億円である。
2017年1年間は、11兆7068億円であった。
2016年1年間は、12兆3388億円であった。
過去の国内銀行の不動産業への貸出額を記せば、下記である。(金額発表後変更している場合もある。)
2006年 9兆2034億円
2007年 10兆1575億円
2008年 8兆4282億円
2009年 6兆6595億円
2010年 7兆6743億円
2011年 7兆7026億円
2012年 8兆2381億円
2013年 9兆5477億円
2014年 10兆0850億円
2015年 10兆7332億円
2016年 12兆3388億円
2017年 11兆7068億円
2017年9月〜2018年6月 11兆3064億円
不動産業への新規貸出額が天井を打ち、減額に向かっている。
2018年第2四半期の全産業への新規貸出額は、10兆4937億円である。このうち不動産業への新規貸出額は2兆3131億円である。
不動産業への全産業貸出額に占める割合は、
2兆3131億円
─────── =0.22
10兆4937億円
22%を占める。
それだけの割合を占めるのは不動産業にとって大変結構なことであるが、ではその不動産業は、国内総生産にそれだけの割合で貢献しているのか。
その割合で貢献していれば、その割合は妥当と云えるのだが。
不動産業の国内総生産に占める割合はどれ程か理解しているだろうか。
帰属家賃を含まない不動産業の総生産の国内総生産に占める割合は、4.2%(20兆4千億円)でしかない。
これは鑑定コラム1556)「帰属家賃を控除した不動産業の国内総生産はどれ程か」で分析されている。
不動産業への22%の貸出額割合は、何度も主張するが異常である。
鑑定コラム1721)「不動産業年間貸出額大巾減 11.8兆円」
鑑定コラム1732)「不動産業の倒産 前年比10件増」
鑑定コラム1743)「平成29年の不動産業年間貸出額は11.7兆円」
鑑定コラム1556)「帰属家賃を控除した不動産業の国内総生産はどれ程か」
鑑定コラム1782)「不動産業への貸出減は続く」
鑑定コラム1846)「2018年9月不動産業への貸出額は前年同期比▲2.9%減」
鑑定コラム1964)「不動産業への国内銀行年間貸出額10.7兆円 対前年比▲5.0%減」
鑑定コラム2002)「不動産業貸出 対前年同期比4.0%増」
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