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鑑定コラム2091)で、渋谷の事務所賃料、1階店舗賃料を分析してコロナウイルスの影響は未だ無いと述べた。
景気に敏感な銀座の賃料もそうであろうかと思い、銀座の賃料データを調べて見た。
銀座の賃料は景気に敏感である。
賃料データを調べて、やはり銀座の店舗賃料は下がっていた。コロナウイルスの影響は賃料に反映していた。
銀座を営業地盤としている不動産仲介及び不動産情報提供会社の株式会社スペーストラスト発表の賃料相場によれば、1階店舗を除く店舗の成約賃料の推移は、下記である。
2019年01月 坪当り 27,086円
2019年04月 坪当り 28,564円
2019年07月 坪当り 28,681円
2019年10月 坪当り 31,178円
2020年01月 坪当り 29,572円
2020年04月 坪当り 27,099円
銀座の店舗賃料は、2019年10月に坪当り31,178円をつけて、それ以降下落している。2019年10月が銀座店舗賃料のピークであった。
「東京オリンピック(2020年7月下旬から8月初旬に開催予定。2020年3月下旬に2021年夏頃に延期と決定)の前に日本の景気は下方に向かう」という考え方を、銀座の店舗賃料は2019年10月に31,178円という賃料を付けて裏づけていた。
その後、2020年1月に賃料は29,572円となり、4月には27,099円となる。
4月の賃料は、コロナウイルスによる来店者の減少、緊急事態宣言による非外出の影響によるものと思われる。
4月の賃料は1月の賃料に比し、
27,099円
─────── = 0.916
29,572円
▲8.4%減である。
株式会社スペーストラストのホームページの2020年4月時の「賃貸相場情報」は、銀座の街の状況として、次のごとく述べる。
「3月の外出自粛要請、4月の緊急事態宣言の発令により、多くの店で臨時休業や営業時間短縮など、通常とは異なる営業となっているところが多くなった。昼夜問わず人通りは少なく、普段の銀座とは全く違った光景が広がっている。」
そして賃貸状況に関しては、
「来店客や物件への問合せは少なく、出店意欲自体は大幅に減少した。」
と記している。
新型コロナウイルスによる影響は、銀座の客足を遠のかせ、それは銀座の店舗賃料の下落の現象となって現れている。
銀座店舗賃料下落現象は、都内の商業地の飲食店・小売店舗の賃料の下落の前触れである。不動産業の景気は悪くなる。
鑑定コラム2091)「コロナウイルスの賃料への影響はまだ出ていない」
鑑定コラム2089)「レナウンが倒産し民事再生手続に入った」
鑑定コラム2090)「新型コロナウイルス感染者・11週間後 2020年5月21日16,102人」
鑑定コラム2218)「銀座の店舗賃料 2021年1月坪当り27,515円(1階は除く)」
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