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2393) 丸ビルの賃料は坪6万5千円

 鑑定コラム2392)で、三菱地所が発表した2022年3月期の決算書の附属説明書(FACT BOOK ファクトブック)によって、三菱村と呼ばれる東京丸の内地区の2022年3月期のビル賃料は、u当り12,159円、坪当り40,195円と求めた。

 この丸の内地区の平均ビル賃料から、丸ビルの賃料を推測する。

 土地単価は、尺貫法の坪表示で見聞きした方がしっくり来るので、以下土地価格の単価は、坪当りの価格で述べる。

 分析推測の仕方は、2017年2月に発売された『改訂増補 賃料<地代・家賃>評価の実際』(プログレス 電話03-3341-6573)のP431〜469に論述されている「丸ビルの還元利回り」の分析方法で行っている分析と同じである。

 その求め方は、鑑定コラム1380)「丸ビルの賃料の推測」にも記している。

 標準偏差は、変動係数を0.322として、次の如く求める。

 丸の内地区の平均事務所賃料は、上記より坪当り40,195円である。

 標準偏差は、

             40,195円×0.322=12,943
である。

 丸ビルの立地、品等は、丸の内地区にあって100棟のビルにあって、優れた方の2.5%の範囲に入るビルと判断する。

 賃料は人間生活の営みの中の一つの経済行為であり、正規分布に従うとすれば、優れた方の2.5%の出現率のZ値は、1.96である。
           40,195円+12,943×1.96=65,563円
 2022年3月の丸ビルの坪当り賃料を65,563円と推測する。

 丸ビルの賃料は、坪6万5千円になった。

 過去最高賃料である。

 丸ビルの賃料推移を記すと、
          平成27年3月  坪当り59,000円
          平成29年3月  坪当り62,242円
          平成30年3月  坪当り60,829円
          平成31年3月  坪当り61,546円
          2020年3月      坪当り62,910円
          2021年3月      坪当り64,349円
          2022年3月      坪当り65,563円
である。

 同様にして求められた丸ビルの賃料をグラフにしたのが、下記である。




丸ビル家賃2022年



 なお、この分析は不動産鑑定士田原拓治の分析によるものであり、丸ビルの賃料が実際に上記の賃料であると云うものでは無い。


  鑑定コラム1380)「丸ビルの賃料の推測」

  鑑定コラム2392)「丸の内の家賃坪4万円台になる」

  鑑定コラム2394)「 丸ビルの償却後総合還元利回りは2.0%台に回復する」


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