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2392) 丸の内の家賃坪4万円台になる

 三菱地所が2022年3月期決算を、2022年5月12日に発表した。

 三菱地所が発表した2022年(令和4年)3月期の決算書の附属説明書(FACT BOOK ファクトブック)によれば、三菱村と呼ばれる東京丸の内地区の2022年3月期のビル賃料は、次のごとくの数値である。

      延床面積       3,026千u 
            貸付有効面積     1,820千u
            事務所空室率           3.33%
            ビル賃貸売上高        256,707百万円

 三菱地所の丸の内地区のビル賃料の年間収入は、2567億円である。前期の売上高は2475億円であったから、92億円の売上高増である。

 上記発表の数値より、下記算式で、賃料単価を求める。

         ビル賃貸売上高÷12
            ────────────────                        
            貸付有効面積×(1−空室率)

 2022年3月期の前記した数値を、上記式に代入して求めると、

             256,707,000,000÷12
          ───────────────                            
             1,820,000×(1−0.0333)

= 12,159円/u(坪当り40,195円)
である。

 2022年3月期の丸の内地区のビル賃料は、u当り12,159円、坪当り40,195円である。

 丸の内の家賃が坪4万円台になった。

 過去最高の賃料である。12,000円/u台の賃料となった。坪当りで云えば4万円台に乗った。昨年も過去最高であったが、今年はそれを塗り替えて再び過去最高の賃料となった。

 1年前の2021年3月の賃料は、u当り11,934円であった。

 1年間の賃料の変動率は、
                 12,159円
              ──────  = 1.0188≒1.019                       
                 11,934円
1.9%の上昇である。

 過去の丸の内地区のビル賃料は、下記である。

2002年3月     u当り 10,447円 2003年3月     u当り 10,570円 2004年3月     u当り 9,979円 2005年3月     u当り 8,968円 2006年3月     u当り 9,502円
2007年3月     u当り 9,845円 2008年3月     u当り 9,791円        2009年3月     u当り 10,283円         2010年3月     u当り 10,542円        2011年3月     u当り 11,738円
       2012年3月     u当り 10,467円        2013年3月     u当り 10,331円        2014年3月     u当り 10,398円        2015年3月     u当り 10,956円        2016年3月     u当り 11,661円
       2017年3月     u当り 11,543円        2018年3月     u当り 11,281円        2019年3月     u当り 11,414円        2020年3月     u当り 11,667円        2021年3月     u当り 11,934円
       2022年3月     u当り 12,159円

 丸の内地区事務所賃料推移をグラフに表示したのが、下図である。




丸の内家賃2022年



 賃料がu当り11,000円〜12,000円になるのに7年かかった。u当り1,000円賃料が上がるのに7年かかった。
  

  鑑定コラム1380)「丸ビルの賃料の推測」

  鑑定コラム2393)「丸ビルの賃料は坪6万5千円」

  鑑定コラム2394)「 丸ビルの償却後総合還元利回りは2.0%台に回復する」

  鑑定コラム2593)「 丸の内地区のビル賃料はu当り12,358円(2023年3月)、過去最高」

   鑑定コラム2597)「丸ビルの賃料は坪6万6千円 2023年3月」


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