○鑑定コラム


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ

2619) ハイディ日高 コロナ禍乗り切り売上高増 家賃割合11.9%に下がる

1.家賃割合 11.9%

 東京・埼玉を地盤として大衆中華料理店の「日高屋」を営業展開している株式会社ハイディ日高の2023年2月期の有価証券報告書を見た。

 2023年2月期の売上高は、38,168,283千円である。

 前期は、26,402,538千円であった。前期比44.6%増である。

 新型コロナウイルス感染の拡大により、2020年4月に緊急事態宣言が出され、一時感染が下火になって宣言解除されたが、2021年にも繰り返し緊急事態宣言が出され、2021年9月に解除された。

 この数度の政府による新型コロナウイルス感染の緊急事態宣言により、外食産業は致命的に近い位の多大な営業損失を被った。

 株式会社ハイディ日高も、大巾な売上高減に伴う巨額な赤字決算に陥ると云う事態になった。

 新型コロナウイルス感染の影響が殆ど無かった2020年2月期の売上高から各決算期の売上高を記すと、下記である。

    2020年2月期      422億900万円
        2021年2月期      295億6300万円      売上高減▲30.0%
        2022年2月期      264億2百万円       売上高減▲10.7%
        2023年2月期      381億6800万円      売上高増+44.6%


 株式会社ハイディ日高は、新型コロナウイルス禍を乗り切ったと判断出来る。

 売上高に占める賃料の割合は、2022年2月期は、17.1%であった。売上高の17%が家賃であっては、飲食店を経営継続する事は困難な状態である。

 2023年2月期は、家賃は4,536,407千円であった。

 売上高に占める家賃割合は、
       4,536,407千円
          ────────  = 0.119                               
             38,168,283千円
11.9%迄下がってきた。

 中華料理店の標準的家賃割合10.4%に近づきつつある。

 過去の株式会社ハイディ日高の売上高に占める家賃割合は、下記である。

      2020年2月期        10.7%
      2021年2月期    14.9%
            2022年2月期        17.1%

 新型コロナウイルス感染前の売上高に対する家賃割合は、10.7%であり、理論的に数値分析された中華料理店の家賃割合10.4%の割合に近い割合であったことから、株式会社ハイディ日高の中華料理店経営は、良好な状態であったと判断される。

2.客席1席当りの店舗出店費用

@ 新規出店費用と客席データ

 2023年2月期の有価証券報告書によれば、株式会社ハイディ日高は決算期間中に、下記5店舗の新規出店工事を行っていた。
                       投資額千円       完了予定          増加客席
 日高屋篠崎南店           40,968          2023年3月       37席
 日高屋相模原ラクーン店   55,684          2023年4月       54席
 日高屋板橋区役所仲宿店   45,790          2023年4月       42席
 日高屋成田ウイング土屋店   47,454          2023年4月        73席
 焼鳥日高東十条店         31,890          2023年4月           35席


 但し、上記投資額には、敷金も含まれる。

A 客席1席当りの店舗出店費用

 上記の出店の内、日高屋成田ウイング土屋店は席の配置状況が違う店舗と思われ、焼鳥日高東十条店は焼鳥店であり、業種が少し異なる店であるから外す事として、その他3店の出店工事費(出店費用)を求める。

 1出店当りの出店費用は、
          投資額千円÷増加客席
の算式で求める。
    
    日高屋篠崎南店           1,107千円(40,968÷37=1,107)
        日高屋相模原ラクーン店   1,031千円(55,684÷54)
        日高屋板橋区役所仲宿店   1,090千円(45,790÷42)
             平均                1,076千円

 客席1席当りの店舗出店費用は、1,076千円である。但し、敷金金額込みである。

 上記出店費用が飲食店全てに当てはまるとは云えないが、日高屋に類似した飲食店の出店費用を把握する場合には、利用できるのではなろうかと私は思う。内装工事費等は、1席当りの敷金金額を控除すれば求められる。


3.1店舗当りの客席

 上記3店舗の出店データから、3店舗の席数は、133席である。
             37+54+42=133
 1店舗当りの席数は、
            133÷3=44.3≒44
44席である。

4.1店舗当りの売上高

 株式会社ハイディ日高の2023年2月期の有価証券報告書によれば、期末の営業店舗数は440店舗である。

 2023年2月期の売上高は、38,168,283千円である。
  
 1店舗当りの売上高は、
             38,168,283千円÷440=86,746千円
86,746千円である。

 月額売上高は、
             86,746千円÷12=7,229千円
7,229千円である。

 1ヶ月を30日とすると、1日当りの売上高は、
             7,229千円÷30=241千円
241千円である。

5.客席回転率

@ 客席回転率とは

 一つの営業席を、一日にどれ程の客が座って飲食するか。その席利用数を客席回転率という。

A 客単価

 客単価とは、入店客一人が消費する金額をいう。

 客単価がどれ程かを知ることは難しいが、下記の方法に拠って求める。但しこの求められた客単価が、日高屋店舗利用者の客単価の実額であるというのでは無いことをご了承していただきたい。

 『外食ハック』というホームページが、「日高屋の人気メニューランキングベスト10」( https://eatout-hack.com/hidakaya-menu-ranking.html)を発表している。

 それによると、トップ10の料理とその金額は、下記である。

   1位 野菜たっぷりタンメン      520円
       2位  中華そば                  390円
       3位  ニラレバ炒め定食          660円
       4位 餃子(6個一皿)            230円
       5位 味噌ラーメン              520円
       6位 W餃子定食                620円
       7位 チャーハン                450円       
       8位  モツ野菜ラーメン          610円
       9位  汁なしラーメン(油そば)  880円
      10位  味玉とんこつラーメン      540円

 人気商品の1位に10点、10位に1点の評点を付け、1評点1円として、客単価を推定する。

 評点計は、
    価格×評点=評点計
と求める。

 基本評点の合計は55評点である。順位評点の合計は27750である。
       27750÷55=504.54≒505(円)

 計算一覧は下記である。


順位 単価 評点 評点計
1 520 10 5200
2 390 9 3510
3 660 8 5280
4 230 7 1610
5 520 6 3120
6 620 5 3100
7 450 4 1800
8 610 3 1830
9 880 2 1760
10 540 1 540
合計 5420 55 27750
       
平均点     504.5454545
      505


 客単価を505円と求める。

B 客席回転率

 日高屋の1日当りの平均売上高は、前記より241,000円と求められている。

 1店舗の客席を44席とする。出店3店のデータより44席とすることは、いささか無謀と思われるが、最近の出店の状態が、最も店の有効利用の状態を反映していると考えれば、1店舗44席に合理性は充分ある。

 1席の一日の売上高は、
            241,000円÷44=5,477円
5,477円である。

 客単価は505円と求められている。

 客席回転率は、1席の1日の売上高を客単価で除せば求められる。
       5,477円÷505円=10.8回転

 日高屋の客席回転率は10.8回転と求められる。

 但し、上記の客席回転率は、私が推定したものであり、日高屋の実際の客席回転率であるという訳では無いことをご了承していただきたい。


  鑑定コラム2400)
「ハイディ日高 家賃割合売上高の17%」

  鑑定コラム2239)「たかが賃料 されど賃料(ハイディ日高)」

  鑑定コラム18)「店舗売上高と家賃割合」


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ