○鑑定コラム
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日本経済新聞社が年2回『オフィスビル賃料』を調査し発表している。(2002.5.6)
その調査の東京を代表する丸の内・銀座のオフィスビルの賃料を見ると、2002年前期の丸の内〜大手町、銀座の既存ビルの新規賃料(募集、坪当たり千円)は次のごとくである。但し平均賃料は私が計算したものである。
賃料 平均 前年同期平均
丸の内〜大手町 20〜50 35 38.5
銀座 9〜40 24.5(20.5) 22.0(24)
(注) 銀座の()内は新築ビルの賃料
上記賃料から検討すると、丸の内〜大手町は1年間で11%ダウン、銀座は12%アップである。
銀座の新築ビル賃料は2002年前期は平均坪当たり20.5千円である。1年前は24千円であった。
これから銀座の新規賃料は15%ダウンしているということになる。既存ビルの賃料は12%のアップである。
しかし、銀座は新築ビルの賃料よりも既存ビルの賃料の方が平均では高くなってしまった。
既存ビル賃料と新築ビル賃料との間に捻れ現象が生じている。
既存ビルの新規賃料が上昇したと云うことは、継続賃料の下げ要因の最大の要因であるものが無くなり、逆方向を示したことを意味する。
このことは何を暗示するかといえば、表にはなかなか出てこなく分からない既存契約の継続賃料が、値上りを始めたということを推定させる。
これらより、丸の内・大手町・銀座の賃料は全体的に下がっているが、銀座の継続賃料は下げ止まりから上昇に転じたといえるか。
既存ビルの賃料、新築ビルの賃料、既存ビルの新規賃料、新規賃料、継続賃料と賃料の種類が多く出て、それらの違いと関係がわかりにくいと思われるが、賃料というものは、この様に賃料概念が錯綜しややこしい。
既存ビルの賃料には新規賃料と継続賃料がある。
新築ビルは新規賃料のみであり、継続賃料はない。
この他に賃料の種類には実質賃料、支払賃料、実際実質賃料、実際支払賃料、新規実質賃料、新規支払賃料、純賃料、従前合意賃料、現行賃料、正常賃料、限定賃料、積算賃料、比準賃料、収益賃料、スライド賃料、差額賃料、利回り賃料、試算賃料、決定賃料、定額賃料、変動賃料、比隣賃料、募集賃料、契約賃料等多くの種類の賃料がある。
それぞれ概念を持ち、その使い場所がある。
いずれも専門用語であり使い方、場所を間違えると専門家としての能力を疑われる。
付け加えると手前味噌になるが、少し私の宣伝を。
私が考え命名した
「システム賃料」
というものもある。
システム賃料とは一体どういう賃料なのか。
実務で良く使用しているが、覚えるほどの賃料では無い。
鑑定コラム2499)「日経オフィス賃料 2022年下期 東京下落」
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