○鑑定コラム
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2008年12月31日のNHKテレビの歳末恒例番組である紅白歌合戦を、恒例のごとく観る。いつもの事ながら最後まで観ずに眠ってしまうことになるが。
出場歌手の大部は時代が変わり、初めて聞く歌が多い。
若者向きの歌と言えば、それまでであるが、歌っている歌詞がはっきり聞き取れない歌のオンパレードには、いささか閉口する。
日本人には演歌メロデイが良いとは言わないが、日本語の発音に合ったリズム・曲というものがあるのではなかろうか。
全盛期のブレンダ・リーのごとく、発音がきれいで艶のある、深みのある声で歌う歌姫は出ないものか。
紅白歌合戦の歌の中で、懐かしい曲をきくことが出来た。
歌は世につれ世は歌につれと言うのか。
1980年代にテレビのコマシャルで良く流れた曲である。
ビルの屋上で、若いサラリーマンがバスケットボール遊びをしている映像のバックに流れていた曲である。それはマンション開発会社のコマーシャルであった。
その曲を聴いて、コンクリートのビルばかりが林のごとく建つ無機質的な東京と言う都会を良く現していると思い、そう思っているのは私だけでは無いのだなと曲に共感を覚えた事を思い出す。
前川清が内山田洋とクールファイブと一緒に歌う「東京砂漠」(作詞 吉田 旺、作曲 内山田洋、編曲 森岡賢一郎)と言う曲である。
♪♪♪♪・・・・・
あなたの傍で ああ 暮らせるならば
つらくはないわ この東京砂漠
あなたがいれば ああ うつむかないで
歩いて行ける この東京砂漠
曲のさわりの部分のみが取り出され、声高に強調されるメロディは耳に強烈に残っている。
コマーシャルソングとして、「東京砂漠」のさわりの部分を取り上げたコマーシャル作成の演出家(あいにく私は名前を知らないが)のセンスの鋭さには敬服する。
この「東京砂漠」の曲をコマーシャルソングとして使用したマンション開発会社は、ダイア建設という会社である。
2008年12月19日に民事再生法の適用申請を行い、同月26日に東京地裁が民事再生法の適用決定を行った会社である。
マンションの極度の売れ行き不振に陥って、資金繰りに困って経営が行き詰まり、民事再生法の申請をせざるを得なくなってしまったのである。
2007年7月頃に始まった土地価格の下落状況は、当初は多くの人が分からず、土地価格の下落を否定し、まだまだ上昇すると言っていた。
しかし、それも不動産ファンドの資金繰りによる黒字倒産などが具体的に顕在化してくるに従い、土地価格の下落を一部の人々は認める様になって来た。
去年2008年9月のリーマン・ブラザーズの倒産によって、やっと多くの人々、評論家達も世の中の異常に気づき、それと共に土地価格の下落を認める様になって来た。
認識するまでに随分と時間がかかり、遅い。
経済現象を多くの人々が認識するのには、同じような時間がかかるのであろうか。
今年2009年は本格的な経済不況に突入する。
不動産不況はいよいよ目に見えて本格化し、不動産会社の倒産が多く出現するのでは無かろうか。
そしてマンション価格、土地価格は、マンション、土地を買う人不在によって、大幅に下落するのでは無かろうか。覚悟して仕事に対処せねばならない。
だが、いつまで続くか分からないこの不動産不況を、逆にチャンスと捉える人は必ず居るでは無かろうか。
鑑定コラム1216)「住宅建物の経済的耐用年数は36.4年(2012年度)」
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