516)ある地方不動産鑑定士の声「国会議員の支持率公表制度を」
山口県周南市(旧徳山市)で、手広く不動産鑑定業、コンサルタント業を営ん
でおられる不動産鑑定士の墨崎正人氏が、毎月一回地元の経済誌である旬刊誌
『山口経済レポート』(山口県防府市 代表者出穂誠一)にコラムを書いておら
れる。
『山口経済レポート』は、山口県内の産業、企業の経済活動を取材し、地元
に密着した記事を載せている。
そこに掲載されたコラム「1円で本を購入する」を以前載せたが、最近再び
ユニークなコラムが掲載されたので、著者の墨崎氏及び掲載誌の『山口経済レ
ポート』を発行する株式会社山口経済レポートの許可を得て転載する。
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「国会議員の支持率公表制度を」
不動産鑑定士 キャリア・コンサルタント
墨崎 正人
麻生内閣の支持率が19%に、不支持率は70%台となってしまった。そし
て次期衆議院選の投票先は民主党が37%で、自民24%になり、政権交代が
現実味を帯びてきた。
景気・雇用への対応の遅れ、麻生さん自身の政策へのぶれ、そして造反者が
出るような政権内部の混乱に国民が敏感に反応したものだ。
麻生さんを自民党総裁に選んで、まだ4ヶ月余り。選出の理由が選挙に「強
い顔」だったことを思うと、この落差に自民党の議員や支持者は肝を冷やして
いる筈だ。
内閣支持率に関する世論調査は大きな意味、力を持つ。
そこで提案だが、国会議員の支持率の世論調査を制度化してはどうだろう
か?
例えば、山口県選出の国会議員の支持率公表である。
支持率の公開制は公職選挙法に抵触するという説もあるが、国会議員は痩せ
ても枯れても「公人」である。
首相にふさわしい人に、麻生さんや小沢さんの名や数値がマスコミで流せる
のに、地方選出の国会議員に関して出来ない訳があるまい。
芸能人の人気ランクがテレビ、週刊誌でしばしば御目にかかる。あれでいい
のだ。どうですか‥‥。
国会議員が選挙の時地元に帰り、選挙区を駆けずり回って頭を垂れ、これで
事が足りれば、こんな楽な職業は外にはない。世襲議員が増え続ける所以はこ
んな所にある。
国会議員は選挙の時だけでなく、日常活動で地方の為に汗を流すのが本筋だ
ろう。
私は地方の「疲弊」を当コラムでは繰り返し訴えているが、一向に改まる気
配はなく、むしろ東京一極集中が当然のようになっている現実は深刻であり、
異常ですらある。
地方と東京の人口比は9:1にあるが、議員の定数是正訴訟で分るように、
地方選出の国会議員の数は9:1を大きく上回る数字になる筈だ。
「数は力」地方選出の議員の力は絶大である。
地方が浮揚できない要因は地方の国会議員の「怠慢」に因がある。
地方選出の議員が、自分の支持率に一喜一憂する姿は滑稽ではあるが、同情
する必要はない。議員は自ら手を挙げ立候補したものであり、支持率公表はサ
ラリーマンの勤務評定みたいなもので、甘受すべきものだ。
選挙民の意志を数値で公表し、これに議員が反応することこそ主権在民の真
の姿であり、地方再生を確かにする法でもある。
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墨崎正人氏のホームページは下記です。
http://www1.ocn.ne.jp/~sumisaki
『山口経済レポート』のホームページは下記です。
http://www.ykr.co.jp/index.html
鑑定コラム440)「ある地方の不動産鑑定士の「1円で本を購入する」というコラム」
鑑定コラム613)「ある地方不動産鑑定士の「デパートとユニクロ」というコラム」