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山口県周南市(旧徳山市)で、手広く不動産鑑定業、コンサルタント業を営んでおられる不動産鑑定士の墨崎正人氏が、毎月一回地元の経済誌である旬刊誌『山口経済レポート』(山口県防府市 代表者出穂誠一)にコラムを書いておられる。
『山口経済レポート』は、山口県内の産業、企業の経済活動を取材し、地元に密着した記事を載せている。
そこに掲載されたコラムを以前載せたが、最近再びユニークなコラムが掲載(2009年12月8日号)されたので、著者の墨崎氏及び掲載誌の『山口経済レポート』を発行する株式会社山口経済レポートの許可を得て転載する。
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「デパートとユニクロ」
不動産鑑定士 キャリア・コンサルタント
墨崎 正人
ユニクロ徳山店が前店舗を2倍の広さにして、11月にオープンした。この煽りを食らい、レストラン、書店等が入店する150台駐車可能な隣接店の駐車場がストップ状態となったのには、驚いた。
翌日、ユニクロは3人の社員を隣接店に駐車場担当者として派遣し、客の誘導を行っていたが、儲け頭だけでなく、日本の代表企業を目指すユニクロらしさが出ており、頼もしくもあり、好感が持てた。
売上高35%増のユニクロに対し、大手デパートの販売不振は目をおおうばかりで、全てのデパートで前年度比△10%前後落ち込んでいる。九州では老舗デパートの岩田屋が三越の完全子会社となり、県内では昨年10月にオープンした山口井筒屋が早くも目標達成が危ぶまれており、出向いてみたが店内の客足に勢いがない。
上京した折、私はデパート巡りをよく行うが、どこもかしこも地下の食品売場は賑わい、行列もあるのに、上層階の高級衣料、宝飾品売場はまばらと言うか、閑散とした状態にある。
戦後の混乱期から高度成長期、家族揃ってのデパート巡りは、「平和・幸福」の象徴そのものに映っていたが、昨今のデパートの不振は際立っている。斬新なカジュアル商品を低価格で売るユニクロに対し、ブランド品や宝飾品を手がける大手デパート商法の違いを時代(消費者)が嗅ぎ分けており、デパートは歴史的使命を終えたか、にも見える。
しかし、再生へのヒントが、足元にある。老舗店(伝統)と人気洋菓子店(新興)が競い、成功している地下食品売場に、それも凝縮してある。一例として、山口井筒屋へユニクロの出店はどうだろう?
世間は面食らうが、その分面白い組み合わせとなる。「意外性」は成功すれば、「常識」へと転化する。デパート再生(経営)は、いまの流行りを大胆に受け入れ、そして老舗らしさを残すことが「王道」であり、つまり「生き残る術」だと思う。
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墨崎正人氏のホームページは下記です。
http://www1.ocn.ne.jp/~sumisaki
『山口経済レポート』のホームページは下記です。
http://www.ykr.co.jp/index.html
鑑定コラム440)「ある地方の不動産鑑定士の「1円で本を購入する」というコラム」
鑑定コラム516)「ある地方不動産鑑定士の声「国会議員の支持率公表制度を」
鑑定コラム907)「「タイタニックに見る日本と欧米の違い」 不動産鑑定士墨崎正人」
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